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バレエ治療院、ケガを治すバレエ鍼灸、歪みを整えるバレエ整体、軸を見直すパーソナルトレーニング、バレエ解剖学講座。バレエ治療院鍼灸スペースあんじゅ@東京代々木

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ダンサーズ症例ケース

ダンサーが悩むケガの症例と治療について紹介しています。
【テーマ】
■■アキレス腱■■
■■膝痛■■
■■腰痛、ぎっくり腰、ヘルニア■■
■■股関節痛■■
■■側湾■■
■■肉離れ■■
■■有痛性外脛骨・三角骨■■
■■ダンサーの甲■■
■■過去のケガの再発■■

足部の甲が痛くてポワントで立てないと言う時、何が起こっているのでしょうか?


■骨がどうにかなっちゃったの?
■痛い時と痛くない時があったりするのってどうしてなの?
■このままずっとポワントで立てないの?

こんな風に不安になったりしますね。

一つひとつ診ていきましょう。

■骨がどうにかなっちゃったの?

バレエシューズと違って、ポワントをはくと足の自由が利き難くなります。本来ポワントは足部やシューズそのもので立つものではありませんが、レッスン量やリハーサル量が多かったりすれば、その分足部にも負担はかかります。

甲の部分は、筋肉が薄いため、人によっては骨が痛いのかと勘違いするケースが少なくありません。もちろん骨折というケースもありますが、その場合は歩く時にも痛いはず。バレエの甲の痛みは、ほとんどのケースで甲の軟部組織(筋肉・筋膜・靱帯・腱など)に傷ができたため感じる痛みです。


■このままポワントでずっと立てないの?
甲に痛みを生じやすいのは、足ゆびの力が強いタイプが少なくありません。子供の頃、ポワントで直ぐたててしまったタイプ。そして足が強いので、ジャンプが得意なタイプ。骨折だと復帰には2~3ヶ月かかりますが、炎症による痛みの場合、適切な治療を終えれば、ポワントで踊れるようになります。
 
 
では、ここで、甲の構造から診ていきましょう。
 
 
ダンサーの足の甲,ケガ,痛み

皮膚の下に、血管やリンパ管が走っています。
そして、足のゆびさきに届く筋肉のスジが走っています。
そしてそれぞれの骨の間にも細くて細かい筋肉があります。
筋肉は筋膜に包まれていて、靱帯や腱で骨に固定されています。
その下が骨なのです。
 

足のゆびが強いタイプは、この甲を走っている筋肉・腱の力が強い。つま先を伸ばそうとゆびの力でぐいっと引っ張ってばかりいると筋肉や腱の組織に大きな負担をかけて踊っていることになるのです。その繰り返しが、踊る量がカラダのコンディション、年齢による筋肉の衰えなどがあって、カラダのコントロールが利かなくなった瞬間にケガにつながっていくのです。
 
 


■痛い時とそうでない時があったりするのってどうしてなの?

骨折の場合、痛覚が常に刺激されることになるので、ほとんどが常に痛みを抱えることになります。足の骨はとても小さいので、鋭い痛みというより違和感だったり、ツンとする感じ、重い感じだったりします。

筋肉・腱や靱帯などの軟部組織に傷がある時も痛覚が刺激されますが、手に傷をつくった後と似たように痛かったりそうでなかったりします。ほとんどのケースで痛みがマックスの時は、上半身の引き上げが足りていない時です。特にポワントからアテールに下りてくる時のアプロンが足りていないと、足部には何倍もの体重がかかりやすくなります。そのために、傷のある部分が刺激されて思わぬ痛みを感じるのです。

ポイントは、どこかに痛みがある時は、カラダの捻れがあるということ。
捻れがあるため、引き上げが足りずカラダのパーツに負担がかかり、それが痛みになっているのです。傷ができてしまっているとその痛みをほっておくと、他の部位への負担が増えます。よくあるのは、膝が痛くてかばっていたら腰が痛くなった、はこの典型例です。

 
【ダンサーの甲の痛みの治療法】

治療について言うと甲の痛みは、灸と鍼で炎症を抑えることが第一になります。更に、甲に走っているスネの筋肉を緩めること、又、骨盤周囲筋の筋肉の緊張があれば、そこも緩めることが大切です。甲の炎症を抑えただけだと、最終的には又直ぐ痛くなるケースが少なくないからです。

後大切なのは、セルフケア、足ゆびをほぐす、スネから以下の筋肉を緩める、そしてきちんと使えるつま先をつくるエクササイズも欠かせません。
甲の痛みがある時は、先ず足部のくるぶし以下はアイシングしておきましょう。そして適切な治療を受けることが大切です。
テーマ:ダンサーの甲 
Posted at 14:20
『股関節が鳴るんです』こう話す方がいます。
 
実際にカラダが鳴る訳ではないのですが、脚を動かすと股関節でコキっと音がなったように感じることがあります。何故、こんな音が出るのでしょうか。
 
骨盤の構造から診て股関節自体が鳴るのではありません。股関節は一番大きな関節で脚が抜けないように、靭帯、腱でしっかり骨盤と結びついています。
 
 バレエ、股関節が鳴る、
 
 
この音は、骨が鳴るのではなく、股関節周囲の組織(靭帯や腱、関節胞)に荷重がかかった結果、音が鳴るように感じるのです。同様の音は、肩関節や足首などでも聞こえたりする場合もあります。
 
股関節が悪いのではないかとレントゲンととっても何もない。結果、痛みが出てくるまでほっておくケースも少なくありません。
 
可動域が高くカラダの柔らかいダンサーの場合、脚を動かせる範囲が広いため、関節の接合面の限界ぎりぎりにまで動かせてしまう場合が少なくありません。
この時に大腿四頭筋の腱が他の筋肉の腱とぶつかってしまうことがあります。音が聞こえるのは、こういう時です。
 
ただ、これを繰り返していると、股関節の接合面への負荷を受けるため骨棘ができてしまう場合があります。そうなると、それほど動かしているつもりでなくても、骨棘に当って痛みが消えないことになってしまいます。
 
 
 
ジュニアの場合は、未だカラダが完成されておらず、上半身が鍛えられていないケースが多々あります。この時期に脚だけで踊るクセをつけてしまうと、大腿四頭筋の筋肉が発達してまいます。
太くなった筋肉を支えるために、腱には余分な負担がかかる。特に脚をあげる時、『一回鳴らしてからあげちゃうんです』のようなクセがつくと、腱に炎症が出てくる場合があります。
 
大人バレエの場合、ほとんどの人が太ももの筋肉・大腿四頭筋を酷使しています。そのため、ジュニア以上に腱には負荷がかかって固くなっています。年齢、体型、カラダの柔軟性にもよりますが、音が聞こえるのは、柔軟性があるタイプであることが少なくないです。
 
いずれのケースでも、音が聞こえるように感じるのは、骨ではなく、股関節に負荷がかかっている証拠。鳴るだけでなく股関節に炎症が出てしまったらまず、炎症を取り除くこと。
 
そして、最も大切なのは、股関節だけでなく、全身のコーディネーションでアンドゥオールすることを見直すことです。
テーマ:股関節痛 
Posted at 21:34
膝の痛みには、いろいろなものがありますが、特にバレエジュニアに起きる膝の障害と治療についてご紹介します。
 
 
夏休みが明けたらいきなり身長が伸びていた、こういうことがジュニアにはあります。特に10歳から15歳位は背の伸び盛りで、一年で5cmも伸びていたなんてことも。

この時になりやすいのが、オスグッド症候群、と言われる膝の痛みです。
膝のお皿(膝蓋骨)の下あたりが痛い、ボコッと骨が出っ張ってきて、熱を持っている、膝を曲げられない、歩くのもつらい場合もあります。
何故このようなことが起きるのか、それは、成長期の骨の変化が関係しているのです。

 
 オスグッド、膝の痛み
 
脚の骨の末端は軟骨になっています。そして、膝に関係する一番大きな筋肉は4つの筋肉の腱を合わせて、膝のお皿を通って、下腿の骨・脛骨の前面に終わります。

成長するということは、脚の骨の軟骨が骨となっていく訳です。成人にくらべてジュニアの骨は柔らかい。成長したばかりの骨はましてや硬いはずはありません。

踊ったり、スポーツをする際、膝を使わないで行うことなんてできませんよね。プリエやジャンプなど、バレエで大切とされるステップが成長期に膝への刺激となってしうまう場合があるのです。
 
身長は伸びた方がいいのですが、膝が痛いと、レッスンどころではなくなってしまいます。これは、男子だけでなく女子にもおきます。

この症状では、痛みを発している腱の炎症を抑えることが最優先です。バレエ鍼灸で用いる【お灸】の施術が炎症を抑えるのに効果的なのです。更に、オスグットでは、膝に関わる筋肉にも負担がかかり、硬くなっているケースがほとんど。
 
ここも緩めていくことがポイント。脚の筋肉が柔らかくなれば、膝への負担も軽減されるからです。この両面からの治療で、炎症のある周囲の緊張は収まってきます。
 
 
 
そして、痛みが収まった後に大切なのが、バレエ的に膝を使えるように修正すること。
普通に膝を曲げるようにプリエをしていると、膝蓋腱に掛かる負担は変わりません。そのため、炎症が繰り返される安いのです。バレエ的に膝を折る、伸ばす感覚を養うことは、痛みを再発させないだけでなく、きちんとしたポジションをキープするためには欠かせません。

レッスン復帰後、痛みや炎症の度合いを診て、治療を加える、もしくは、膝の使い方の修正を行う、この過程を経て、ほとんどのジュニアはいつもスケジュールをこなせるように復帰していけます。
テーマ:膝痛 
Posted at 12:49
ダンサーの側湾 Ⅲ  [2016年09月11日]
他にある後天的な側湾は成長過程で発生するものです。
 
先天的なものとの違いは、元々側湾がなかったという点です。しかし、カラダの使い方が間違っていると、その結果歪みが定着しまい、側湾を作ってしまう、これがオーバーユースによる側湾です。
10代のバレエジュニアの場合、アラベスクで上げやすい脚の方ばかり練習したり、スプリッツで苦手な方はあまりやらないということがあったりします。上げやすい右軸のアラベスクばかりやっていた結果、二十歳過ぎて気がついたら、側湾になっていて、腰に強いツッパリがいつもあるということが実際に起きるのです。
 
この件については、別のコラムでもう少し書いて行こうと思います。
 
また、滑り症やヘルニアから脊柱の並びがずれてしまって結果一箇所だけ側湾になっているケースもあります。通常の側湾は横にもS字ができるのですが、このような場合では湾曲しているのは一箇所だけ。このようなケースでも脊柱起立筋の筋バランスを整えることがポイントです。
 
両方とも、先天的な側湾同様、背中のカーブが治るケースは少ないです。というのも、カラダの使い方のクセは簡単に治らないからです。そのため、踊るたびに腰に違和感や痛みを感じる場合は、定期的なメンテナンスをしばらく続け、脊柱起立筋のバランスを整えることがポイントです。更に、このようなケースでは、脊柱のコントロールを身につけることが重要になります。
 
これまで診てきた側湾症ですが、先天性のものと一過性のものを除き、使い方で側湾を作らないようにすること、これが大切なです。特に成長期にあるバレエジュニアは、高く脚をあげたいと上げることばかりに目が行きがちですが、キチンとした姿勢をつくることで結果脚は上がっていきます。
 
テーマ:側湾 
Posted at 13:14
ダンサーの側湾 II  [2016年09月09日]
一方の後天的な側湾は、成長後に起きる症状です。
 
一番多いのは一過性の側湾。
これは、脊柱起立筋のバランスが崩れて強い筋性防御が発生した時に起こります。主訴として、腰の痛み、背中が突っ張り、場合によっては股関節痛や頸椎周囲のコリを訴えるケースが多く、よく診ると側湾になっているというタイプです。
 
例えば、肩甲骨の内側の左に強い筋性防御がある時、脊柱は左にひっぱられるため、結果その下の腰椎が右に湾曲してしまいます。本人は、腰が重いのが解消されないと思っていてもその背景に側湾が潜んでいたりします。
 
このような一過性のケースで重要なのは、筋性防御を緩めて脊柱起立筋のバランスを取り戻すこと。これには、施灸が効果的です。場合によっては、深層から腰椎周りに筋肉をほぐすところから始めることもあります。
一過性の場合、筋バランスが戻ると治療前にあった側湾は解消します。
 
一過性の側湾以外の後天的な側湾症があります。次回はそちらを見ていきます。
テーマ:側湾 
Posted at 11:12
ダンサーの側湾 I  [2016年09月06日]
左、もしくは右に強いコリと痛みを訴えて来院するケースが多々あります。このような場合、筋膜性腰痛末梢性の座骨神経痛であるケースもあるのですが、もう一つ見逃せないのが、側湾です。
 
 
脊柱は元々縦にS字の形をしているのですが、横にもS字を描いているのが簡単に言うと側湾症です。
 
 
 ダンサーの側湾 ばれえ治療院あんじゅ
 
この側湾症には二つあり、先天的なものと後天的なものがあります。
先天的なタイプは、ホルモンの関係で女性に多く、思春期頃に発生することがほとんどで、ダンサーの中には軽い側湾を持っている方も少なくありません。先天的なものなので、側湾がなくなることはありません。
 
 
けれど、湾曲が強いタイプでなければ、クラシックのテクニックは左右均等に使うことが土台にあるので、テクニックを身につけていく段階で側湾による筋バランスの違いが気にならなくなってきます。
 
 
先天性の側湾の場合、ホルモンのバランスが変わる生理と連動して強いコリが出たり痛みがでるケースが多々あり、数ヶ月定期的なメンテナンスを行い、ホルモンバランスを整えながらコリがたまらないカラダに整えていくことがポイントです。バレエ鍼灸で治療したのち、整体、場合によってはターンアウトアップ+プラスで側湾のコリをためないトレーニングをするのもオススメです。
 
 
 
 
次回は、後天的な側湾を診ていきます。
テーマ:側湾 
Posted at 21:09
ダンサーの坐骨神経痛  [2016年08月23日]
「ホント、ここに来れてよかったです。全身もしっかり診てくれて、その上でピンポイントで治してくれるから。ここみたいに、ちゃんと診てくれるところってないですよ」
 
治療後、背中もスッキリしたと開口一番こう語ってくれたのは、ダンサーIさん。
 
 
腰から下のつっぱりと、足の親指の痺れが取れないと来院して三ヶ月。初回にあったバリバリなつっぱりはなくなっています。けれど、この間教えやレッスンを休むわけにはいきません。だからこそメンテナンスが大切なのです。
 
足の親指の痺れというと、即ヘルニアと心配する方が少なくありませんが、神経を圧迫するほどの真性の坐骨神経痛は少なく、ほとんどが腰から下の筋肉が硬くなって神経を圧迫するから起きているのです。彼女の場合は、脛の前、腰椎から殿部にかけて強いコリとハリがありました。
 
脚をたくさん使うのがダンスの動き。いろいろなムーブメントで全て100%、正しいポジションで踊れることもなかったりします。床の問題、複雑な振り付け、パートナリングの問題など。そういう環境で踊っていると、どうしても脊柱のコントロールが上手くいかず、結果脚に負担がかかってくる。
 
足の親指の痺れだから、腰から下のだけで治療すれば、スッキリ踊れるように戻れるかというとそうではないのが、ダンサーのカラダ。全身を使うからこそダンスのムーブメントになっているのです。
 
 バレエの鍼灸は、踊るカラダのバランスを取り戻す鍼灸治療。
その始まりをこちらでで連載しています。
 
 
Posted at 16:13
「ここがあるから安心です。接骨院で診てもらって確かに良くはなるんですが、どうしても足りないんです。踊っているうちにあちこちが気になって、やっぱり あんじゅじゃないとって思うんです。先生自身が踊っているから、本当にピンポイントに痛いところや硬いところが分かってもらえて、終わった後に全身楽に なっているから、助かります」
 
 
 
 
 

Kさんが今回いらした原因は「ぎっくり腰」。彼女は毎年パ・ドゥ・ドゥを踊るほどの実力をもっている方。しかも『ぎっくり腰ってクセになるって言われたんですが本当なんですか?』別の治療家さんがそう話していたそうで心配していました。そうなんでしょうか?

治療家さんは男性の先生が少なくありません。そしてほとんどの方がバレエやダンスを踊った経験がありません。なので気づけないことが多々あるのです。それは、女性特有のカラダの使い方、そして、そのことがバレエを踊る上でマイナスポイントになりなねない構造が解剖学的にあるからなんです。

ぎっくり腰には、いろんな原因がありますが、起きている状況は「骨盤周囲の筋肉の筋繊維に炎症が起きていて、腰の筋肉に強い緊張が出ている」こと。そのため、腰をかがめたり、ひねったりすることが出来なくなります。そうなると、カンブレどころかプリエもしづらくなってしまいます

けれど、ぎっくり腰だからって、腰だけの問題ではないのです。
もちろん、骨盤周囲にある炎症を抑えることは治療の最大優先事項ですが、それだけでは足りません。踊るには、トルソーである体幹と腕の関係がとても大切。女性は、年齢とともに、この関係が少しずつ衰えていき、コントロールしにくくなってしまうのです(余談ですが、ジュニアの場合、成長途中の過程で体幹を腕のコントロールが不足することが少なくないのですが、体重が軽いため急性座骨神経痛にはなりにくいのです)
これは、同じ女性として、又同じようにバレエを踊るものだからこそ気づけたポイントでもあります。
 
このようなケースでは、治療以外にコントロールが不足している体幹と腕のエクササイズをアドバイスしました。
エクササイズといっても、レッスンでおこなう基本のポールドブラに、どの筋肉を意識するのか、どの骨を意識するのかの視点を加えた内容なので、わざわざ別のエクササイズを覚える必要はありません。そして、これが治療効果を高める秘訣であり、且つプロからも信頼をいただけるオリジナルなバレエ鍼灸の基本でもあります。

2008年にバレエのための治療としてバレエ鍼灸を始めて、来年でなんと10年目になります。2018年には鍼灸スペースあんじゅも10周年を迎えます。これまでにプロからジュニアまで数々の方の治療に携わり、治療件数ものべ6000件に及んでいます。

バレエ鍼灸は、院長である私のケガの体験が生まれた治療メニューです。10年目、10周年を迎えていくにあたり、これまであまり語ることは多くはなかったバレエ鍼灸誕生秘話をご紹介していこうと思います。

初回は、私がバレエを復帰して急性座骨神経痛になったところから始めます。
 
Posted at 14:02
「肉離れ」というとハムストリング以外にふくらはぎがありますが、9年の治療歴から、共通する点があると診ていて、それを挙げてみます。

それは
 
◯ジャンプが好き・得意なタイプ
◯どちらかと言うと背は高めではない
◯足指の力が強いタイプ
◯膝から下のラインがもう少しスッキリすればいいのに、、という悩みを抱えているタイプ
◯ふくらはぎのコリコリとした部分がとれにくいタイプ
 
このどれかが当てはまる方にふくらはぎの肉離れが多いのです。

ふくらはぎの構造はどうなっているかというと、表にみえる腓腹筋の下にひらめ筋があり、これらは膝下を曲げる働きがあります。一方バレエでは、膝を伸ばすことが大切。とするとここはあまりつかいたくない。けれど、ルルヴェやでバランスをとっている時、ポワントで踊っている時にここに負荷をかけやすいんです。バレエとふくらはぎの関係はちょっとややこしいです。
 
 
 
 
バレエ障害ふくらはぎの肉離れ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

もっと言うと、膝押しして立つクセがついてしまうと、ポジションに立っている時もこのふくらはぎをつかいすぎるようになります。ルルヴェアップを繰り返していると、パンパンになってしまう。。。
そういう日々を繰り返していたある日、ジャンプの着地や蹴りでブチっとなることが発生します。

直接の原因は、休息が取れていない中でのリハーサル、レッスン続きだったり、ジャンプやフエッテの練習の繰り返しおこなっていたりなどがあります。
そういう時、足には血流障害がおこっていて、関節にも緩みがなくなっていたりする。そこに気づけないためブチっと肉離れを起こしてしまうのです。
 
肉離れを起こしている時、カラダには炎症と血流障害が起きています。
炎症は、皮下にあるので湿布だけでは取り切れないことがほとんど。施灸による治療が大きな効果を発揮します。
また、挫傷している周りの筋肉、骨盤周囲筋は、血流不足でガチガチになっていることがほどんど。これには鍼+温熱効果で緩めていくことがポイントです。
 
 
テーマ:肉離れ 
Posted at 11:15
繰り返すアキレス腱痛  [2016年04月19日]
アキレス腱障害と言っても実際のアキレス腱に痛みがあるのと、アキレス腱の周囲に痛みがあるのは異なる症状です
 
ふくらはぎの下、かかとの上を走る強い腱がアキレス腱。腓腹筋とヒラメ筋があわさった靭帯で一番強い腱。これがあるから、何回ジャンプしても大丈夫なんです。
 
それより、アキレス腱の左右が痛くなることが多いのです。これはアキレス腱周囲炎と言います
この時に痛みが出ているのは、外側だと腓骨筋腱、内側だと後脛骨筋腱です。
 
バレエ障害アキレス腱痛
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ダンサーは踊らない一般の人よりアキレス腱は強く、長さも長くなっていることがほとんど。これは、長年プリエをし続けてきているから。
特にかかとのすぐ上あたりはコラーゲン線維がほとんどなので、余程強い力が外からかからない限り、簡単には切れません。(ジャンパータイプの男性に見られることがあります)
 
では何故、真ん中よりも外側、若しくは内側を痛めるケースが多いのか、ですが、これがバレエ特有のテクニックに関係があります。
 
他のどのダンスよりもバレエではつま先を伸ばすことが求められます。床を滑らすように動かすタンジュ、かかとや膝を抱えるようにするク・ドゥ・ピエからパッセも、アラベクスの後ろでもつま先は常に伸ばしていなくてはなりません。こんな状態、日常にはありませんよね。だからこそ、習得するのが難しいのです。
 
バレエ障害アキレス腱痛
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
このバレエ的につま先を伸ばす過程がきちんとできると甲は育っていくのですが、これができでいるダンサーは実に少ないのが日本の現状。(焦って甲だけ出そうとすると逆に足裏が育たなくなることも少なくありません)
 
更にポワントの問題もあります。おおよそ、10歳くらいから、早いと7.8歳でポワントをはき始めるのが日本の現状。足裏の訓練が完成される前にはき始めることが、後々、カンパニーやジュニアバレエ団に入った後、アキレス腱の周囲に痛みを抱えることにつながってしまうのです。
 
ダンサーですから、常にレッスンがあり、リハーサルがあります。その過程で、アキレス腱周囲が痛くなることもあります。ジャンプでちょっと着地がずれた、パドゥドゥのプロムナードでタイミングがズレてアキレス腱に負荷がかかったなどのケースは、早期のケアと治療で治りも早く、1.2回で戻れます。
 
けれど、いつまでも痛みが取れない、取れても又すぐぶり返す場合は、炎症が慢性化している可能が考えられます。この段階になると、一般的なマッサージや施術で、脚の筋肉をほぐしても対応できなくなっています。
 
ただ、痛みがあっても、カラダのトータルコーディネートで踊り続けられてしまうのがダンサー。炎症がくすぶっているのに、つま先を伸ばしたりポワントワークをすれば、大元の傷が治る暇はありませんよね。
これはお湯を足しているバスタブの栓を抜いている状況に似ています
 
炎症がくすぶり続けているケースは、自宅でのケアを加えることも必要になります。更に、リハーサル、レッスンの状況を見ながら炎症が続続かないように治療を加えます。
 
 
治療のポイントは、
外側なら、腓骨筋腱、内側なら後脛骨筋腱の炎症を取り除くことがメイン。
他に、アキレス腱周囲に痛みを抱える人に共通な腓腹筋の硬さをゆるめることも重要なポイント。
 
いずれにせよ、炎症が治まったところで、足指と足裏のトレーニングも必須。
踊ってきたキャリアに比例して足裏の修正も早いことがほとんど。一番は、繰り返す痛みをごまかして踊り続けないことです。
 
 
テーマ:アキレス腱 
Posted at 23:11
さて、ダンサーに多い腰痛。
「もしかして、、、ヘルニアになっちゃったの??」と心配になっている時どうすればいいのか?です。
 
ヘルニアの可能性があるかどうか?最終的には画像診断が必要ですが、その前に自分でチェックできることがあります。
それはこちら↓
 
 
1)腰の症状で、痛みよりも痺れが強いのか?

2)いつもしびれているのか?朝起きた時から、1日中、寝ている時も痺れた感じがあるのか?

3)温めても変わらないのか?冷やしても変わらないのか?

です。もし、3つともに◯がつくなら、神経の圧迫があるヘルニアの可能性が高いので、整形外科で画像診断を受けることが大切です。
 
 
 
ヘルニア画像
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ここに加えたい視点、特にバレエ治療院としての視点はこちら。

4)ディベロペ・ドゥバンの時に痺れを感じるか?

5)床に寝て脚をそれほど開かずに上にバットマンにしていく時、どの位の角度で痺れが出るか?

です。

もし、神経の圧迫があるヘルニアだとしたら、ディベロペやバットマンで、90度も行かないうちに痺れや痛みが出てくるはずです。
何故なら、大腿の後ろを走る坐骨神経が引き延ばされるからです。

90度くらいまでならあげられている状態だと、ヘルニアがあったとしても神経を圧迫している可能性は少なく、貴方の腰や脚の痺れや痛みの原因は、骨盤周囲筋や大腿部の筋肉が硬くなって神経を圧迫しているから起きる末梢性の座骨神経痛の可能性が高いのです。
考えてもみてください。本当に神経を圧迫しているなら、24時間痺れが続くはず、ですよね。
 

つまり、
温めて痺れや痛みが消えるなら、それは血液循環との関連性がある
また、冷やして痺れや痛みが消えるなら、それは炎症との関連がある
のです。
これらを総合して鑑別していくことが大切なのです。

踊っていると骨盤周囲は大きく動かされます。骨盤や下腿のラインに歪みが出ていると、カラダ全体を支えるため筋肉に負担がかかり、深層筋まで硬くなっていきます。
通常の人よりも柔軟性が高く、動くことになれているダンサーは多少の硬さもレッスンやストレッチで修正がしやすいため、深層筋のコリが神経を圧迫する段階になるまで、気づかないことも少なくありません。

腰椎に多いヘルニアですが、頚椎に起きる場合もあります。扇子や帽子など小道具を使って踊っていて、首から肩、腕、指に違和感や痺れを感じるケースもありました。
 

繰り返しになりますが、ヘルニアの治療としては、筋性防御が起きている腰痛と同じように、深層筋のコリを緩めること、そして炎症が出ているところはおさえる。
最終的に、ディベロペ、バットマン、アティチュード、又はポールドブラなどがスムーズにいくよう、ムーブメントの調整をすること、これがポイントです。
 
 

バレエ・ダンスのヘルニア治療はこちらから
>>>バレエ治療院あんじゅ バレエ鍼灸
Posted at 14:23
 
 
バレエ・ダンス障害、今回はヘルニアによる腰痛です。二回に分けて紹介します。
 
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腰が痛いと思って念のため検査したら、ヘルニアが見つかったんです。
 
 
 

と来院されたKさん。
舞台のリハーサルで随分腰に負担がかかっていたようです。

画像のコピーを見せてもらいましたが、確かに脊柱の隙間は狭いのですが、椎間板の突出した部分が神経を圧迫しているようには見えません。
ヘルニアがあると診断されたL5・S1周辺の圧迫テストでも、下肢の痺れが増すような症状は出てきません。けれど、腰から下、特に大腿部裏には痺れや痛みがあると言っています。
 
 
圧迫テスト
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ヘルニアがありますね。。。と診断された時、大切なポイントがあります。それは、
『どのくらい神経を圧迫しているのか?』

脊椎の神経が出てくる箇所で圧迫が起きているのが真性のヘルニア。圧迫されている度合いによって症状に差が出ます。
できれば、◯%位の圧迫があるか、具体的な数字が確認できれば、ヘルニアの程度を推測することができます。
隙間が狭くなっていても外にはみ出た椎間板が神経圧迫を起こしていないケースもあります。ですから、どの程度圧迫があるのかを確認することが大切なのです。
 
 
ダンサーのヘルニア
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
厚生労働省が出している『ヘルニアガイドライン』でも、オペが必要になるほどの症状は全体の 20%以下と書かれています。
Kさんの場合、腰椎周辺への圧迫テストよりも、大腿後部への圧迫テストの方に反応がありました。こういうケースでは、ほとんどの場合が、末梢性の座骨神経痛であることが多い。

特に、カラダが柔らかく、床に寝た状態で脚を伸ばすと耳まで届くほどの柔軟性があるダンサーの場合は、坐骨神経が走る範囲だけを診ているとバレエ治療としては足りません。
神経の圧迫がある部位を特定し、そこの筋緊張を取り除くことが一番重要ですが、加えて、踊る際に負担がかかりやすい骨盤周囲筋を緩めターンアウトしやすいように整えていくことがポイントです。

彼女のケースでは、踊りを続けながらバレエ鍼灸を10回、途中、リハビリでターンアウトアップを2回受け、症状がなくなってレッスンやリハーサルをしても痺れや痛みが出なくなったところで治療は終了しました。
バレエ、ダンスでは後ろに深くそったり、後ろ脚を高くあげたりするため、腰を痛めるケースが多々あります。
『腰だけで反らないで』と言うよく聞く注意の意味は腰の筋肉だけで背中を反らす癖をつけるとゆくゆく、腰を痛める可能性が高く、やがて、ヘルニアになる危険性もあるから、です。
 
一番は、腰だけに負担がかからない使い方を身につけることですが、実際に腰が痛いときにはどう対処すればいいのでしょうか?
 
 
(続く)
Posted at 11:39
いきなりやってくる腰の痛み。そう、ぎっくり腰は踊っていたってなるのです。
 
バレエダンスでは、基本のレッスンに以外に、いろんな振り付けがあります。しかも、現在の公演ではクラシック以外の振り付けも沢山。その中には大きく上体を丸めたり反らしたり、左右に揺れてみたり、ムーブメントは多様化しています。
 
そんなリハーサルが続いている時に、突然襲ってくるぎっくり腰。
きっかけは様々ですね。。。
 
冷たい床に座っていたりするのが原因だったり、風邪で少し休んでいた後に踊りだしたらぎっくり腰になることもあります。セットの道具をちょっと持ち上げた後、腰に違和感を感じて、そのまま気づかずにリハーサルしていたら、動けなくなった、、、こんなケースもあります。
 
ぎっくり腰には、先に紹介した、筋筋膜性腰痛のように、比較的表層の筋膜に炎症があるもの以外にも、筋膜の下にある筋肉が硬く固まってしまい、動きづらくなっているタイプもあります。
 
 
ぎっくり腰は分けてみるとこんな感じと言えます。
筋膜に炎症があるタイプは、表層雪崩。積もった雪のうちズルッと移動してしまう表層の雪が筋肉を包んでいる筋膜と考えてください。
 
でも、表層の雪の下には、以前に積もって硬くなっている雪もありますよね。それが大きな塊になって雪崩になることもあります。そうなると、そのまま規模は大きかったりしますね。これが、筋性防御を起こしているぎっくり腰です。
 
この時の状態を一言で言うと、腰ががっちり固められたようになっていて、動かせない。。。。前に動かせないない場合も後ろに動かせない場合もあります。
 
この時、カラダには何が起こっているのでしょうか?
 
背中にある骨、脊柱には大切な神経が走っています。運動神経のみならず、感覚神経も、自律神経も含まれていて、これが働かなくなるのが脊髄損傷です。だからこそ、腰に異変がおきたら、大切な神経を守ろうと、天然のコルセットのように腰の筋肉を固めて守ろうとするのです。そのため、腰の動きが制限されてしまう。これがぎっくり腰のもう一つのタイプです。これが筋性防御なのですが、これはカラダを守ろうとする生体の反応なのですが、これが起きていると、踊るどころではなくなってしまうのです。
 
このタイプのぎっくり腰では、まず深層で固まっている筋肉をほぐしていくことが第一になります。腰にある脊柱起立筋は、表層から深層まで何層もの層になっており、又、骨盤を介して、骨盤周囲の筋肉にも影響が出ていることがほとんどなので、そこも緩めていきます。
 
この両方が緩んでくると、かなり楽になった感じが出ます。人によっては、すくっと立ち上がりやすくなっていたり、靴下を履くのに屈んでも気にならない、というケースもあります。
 
けれど、バレエダンスはこれだけでは足りないのです。
特にリハーサルや舞台直接前の場合は、振り付けが求める動きに対応できるように戻すことがポイント
 
動きの調整では、鍼を用いて行う方法とバレエの解剖学にそって手技で調整する方法と使い分けて行います。
特に、股関節の深い屈曲や、膝の曲げ伸ばし、体幹の前屈などで動きが止まらないように、調整していくことで、挫傷の程度や年齢や踊りの種類によりますが、早ければ1回、2回で舞台に戻っていくことが可能です。
 
さて、突然やってくる腰痛はぎっくり腰だけではありません。
中でも少なくないのが、腰椎ヘルニアによる腰の痛み。このタイプだと、腰だけではなく、腰から下の脚に痺れや痛みが出てきます。
 
次回は、このヘルニアについて取り上げます。
 
Posted at 21:15
Aさんが初めて来院された時は、痛みがマックスで、膝を伸ばすことも曲げることも辛かった状態でした。バレエだけでなくどのダンスでも柔らかい膝はとても重要。なのに、常時4日は教えを続けてきたのです。

ダンスの先生は、元々のカラダのキャパシティーが比較的に高いことや「痛いのなんか当たり前」的なちょい体育会的忍耐力も持っているので、治療したほうがいいよという状態でも続けて踊っていたりする。

バ レエやダンスの障害で、膝の場合、膝だけを治していていても、踊りに戻れるようにはなりません。Aさんの場合、膝周りにある炎症を抑えることが第一でした が、それに加え、骨盤周囲筋や大腿、下腿の筋肉の硬さをほぐし、炎症による筋性防御をおこさないようにする必要がありました。

最初は週一、その後は2週間に一度、10回ほど治療が進んだところで、伸びきらなかった膝が伸びるようになっていきました。ここまでに約3ヶ月半ほどの時間でしたが、遅いというよりむしろ早い位な感じの症状だったので、やはり元からの力があるんだなと思います。

そこで、4ヶ月目からは、 ご本人の希望もあり、バレエ鍼灸とパーソナルセッション「ターンアウトアップ+プラス」を交互に受ける組み立てで、ムーブメントの調整と治療を並行して続けてきました。

バ レエ鍼灸による治療は、膝に関わる組織を修復することはできるのですが、バレエダンスは、膝の炎症が治まってもそれで即踊りの戻れないこともあります。し ばらくの間最小限の動きに留めていたことで、自然なダンスの動きを忘れてしまう。。。さあ膝が楽になってきたからガンガン踊れると思いきやなんかぎこちな いという状態は、脳の仕組みによるものなのですが、だからこそ踊りへのリハビリが必要なのです。

ターンアウトアップ+プラスでは、何故膝 を痛めたのか、その根底にある歪みを実感してもらうところから始めます。そして歪みのでないラインで立つ、プリエする、伸ばすなどの動きを取り入れていき ます。すると、自然に骨盤が立つポジションがかんじられ、カラダが支えられている感覚が少しずつよみがえっていくのです。

バレエ鍼灸とターンアウトアップ+プラスを併用して受けている中でAさんが感じていたのは「こんなに力で固めて使ってきたんだ。。。。だ」ということ。
そして
「骨で踊るとそんなに力を使わないで、しかも楽に踊れるんだ!!!」ということです。現在は自身がつかんだ感覚をクラスの教えで生徒さんにも伝えているそうです。

元からの力があるダンサーは、不調で踊りにくくなると、大抵、テクニックの問題だと思って、更にレッスンを積んでいくことが少なくありません。しかし、それが、結果ケガを引き起こしてしまうことになっていくのは、その根底に歪みが潜んでいるから。


もう一度、自らのカラダを見つめ直してみると、そこには前より楽に踊っている自分を発見できます。
そのためにも、痛い箇所はしっかり治す。
そして、動くカラダの仕組みを知ってみる。

それが、踊り続けられるバレエボディーを作ってくれます。
>>>バレエ治療院あんじゅメニュー
テーマ:膝痛 
Posted at 10:45
アキレス腱周囲の痛み以外に、三角骨による痛みを抱えての来院が今月だけでも3件ありました。全員10代前半のバレエジュニアです。

三角骨とは、私たちが元々持っている骨ではありません。本来は、距骨という骨の一部分。(参考① 外脛骨・三角骨による痛み
それが、なぜ問題になるのかというと、これがあると"ポワントをはくたびにアキレス周囲に痛みを感じる"、"つま先を伸ばそうとすると痛くなる"を繰り返すからなのです。

バレエでは、綺麗に伸びたつま先が美の象徴です。
そのため「もっとつま先を伸ばそう」とがんばるし、レッスンでもそれを指示されます。その度に痛みを感じていると、痛みを避けようとバレエ本来の動きとは違うクセがついてしまうかもしれません。そうなったら折角のレッスンもテクニックの向上になるどころか、元も子もなくなってしまいますね・・・

アキレス周囲がずっと痛い・・・変だな、と思って調べて見ると『三角骨ですね』と診断され、治療は鎮痛剤か湿布で終わることがほとんど。なぜ出来てしまったのか?痛くなるのはなぜか?は教えてもらえません。

先にも言ったように、この骨は、関節の変性で作られる余分な骨=骨棘(こつきょく)ではなく、あくまでも距骨という骨の一部です。(参考②【ほとんどの場合、三角骨は距骨後突起が疲労骨折して出来ます】『ダンステクニックとケガ』大修館書店 ダンステクニックとケガ 初版p134、3.12より)
 
では、なぜ本来ないはずの骨が出来てしまうのでしょうか?それも10代のバレエジュニアに。
これまで、多くのジュニアを診てきた結果判ってきたこと、それは彼女たちの現在の環境との関係が少なくない、ということです。

 
1)若干、早いポワントデビュー
2)体重が軽いため、筋力がたりなくても、トウシューズになれてくると立てるようになる
3)甲を出したいとつま先を伸ばそうとするあまり、アキレス腱をつめてしまう
 
 
 
 


手元にある国際ダンス医科学会の資料によると、トウシューズをはき始める時期のガイドラインの第一番目にこうあります。
【決して12歳以下ではないこと】

けれど、現在の日本の現状はこれとは違っています。レッスン歴にもよりますが、幼少期から習いだしたケースで、おおよそ10歳、小学校4年生くらいになるとき始めることがすくなくありません。

10歳は、まだ筋力がトウシューズをはくのに充分でない場合でも体重が軽いため、それが筋力をおぎなって立てるようになっていきます。踊りを習っているということは、運動神経も優れている場合が少なくありません。これらがあいまって、一年も経てば楽々踊ってしまうケースがほとんどです。しかし、この年齢がクリティカルなポイントになるケースがあります。それは成長期にあるため骨が柔らかいからです。

どういうことか、具体例で診てみましょう。

3歳からバレエを習い始めて、10歳でトウシューズをはき出したAさんが、たまたま、距骨の後ろに少しでっぱりがあったり、とがっていたりすると、トウシューズのレッスンを繰り返すことが成長期で柔らかい骨の負担となり、後ろの一部が分離したり、骨折になっていた。これが三角骨です。

全員がそうなる訳ではなく、又、ポワントデビューから何年でそうなるかというものではなく、痛みを感じ出した時に、すでに骨折がおきている可能性も指摘されています。最初は原因が思い当たらないため、はき始めから3、4年、人によっては10年たって初めて判るということもあります。

実は、トウシューズの構造とも関係あります。ソールの部分やポワントボックスはバレエシューズよりずっと硬く作られていますよね。そのシューズでつま先を伸ばすのだから、力がいります。単純に甲側の指で伸ばそうとすると、それが三角骨を作ってしまう要因になりかねないのです。特に、足指の力の強いジュニアに、その傾向が多いと診ていますが、そのままの使い方が身につくとハンマートゥやアーチの薄い足を作ることになります。

解剖学的に診ると、爪側の指を伸ばしても甲が出ることにはならないのですね。。。それどころか、それがアキレス腱を詰めるに動作になるため、その周りに痛みをもたらすのです。


そう言っても、海外のバレエ学校やスクールと同じガイドラインを実践することは今の日本の現状ではとても難しい。
これらの状況を受け、今回お伝えしたいのが以下のアドバイスです。

 
ⅰ)アキレス腱周囲に痛みを感じていたら、レッスン後は冷やすなど、ケアをまめにする
 
ⅱ)3ヶ月以上痛みが続いた場合は、画像診断を受ける

ⅲ)炎症をとりのぞくための治療をうける

ⅳ)炎症が収まったら、つま先の伸ばし方を修正する
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 アキレス腱周囲の痛みが、すべて腱の断裂や三角骨であることはありません。まず、日々のレッスンでのケアをきちんとしていきます。それは骨や筋肉が育つ大事な成長期にあるからこそ重要です。
 
・ヒリヒリする痛みや熱をもった痛みには、氷や冷水で冷やします。
・お稽古場の水でぬれタオルをつくって冷やすそれだけでも違います。
・硬くなったふくらはぎは、足首や膝の関節をほぐしてからストレッチをしましょう。

痛みがオーバーワークによるものなら、これで充分、対応可能です。
けれど、痛みが3ヶ月以上続く場合には、画像をとって確認することを考えてください。
お子さんの骨の現状を知っておくことはとても重要なポイントです。

しかし、治療となると湿布だけでは足りません。
アキレス腱周囲炎でも三角骨でも、必要なのは局所の炎症を抑えることです。これについて、あんじゅでは、鍼とお灸をつかったバレエ鍼灸で対応します。比較的早く判れば、2~3回の治療で炎症が収まるので、痛みも引いていきます。

そして、大切なのはここから先。

炎症と痛みが収まっても、同じ使い方をしていると再発の可能性が高くなります
だからこそ、深部足底筋をつかったつま先の伸ばし方を習得することが大切です。特に内くるぶしの下にある後脛骨筋がきちんと使えるようになること。それが強いポワントワークを支えてくれるのです。

治療院では、足首の角度や動き、伸ばし方などをチェックするのですが、深部足底筋が正しく意識できるようにサポートすると三角骨があっても痛みを感じません。つまり、
骨の変形がすべて痛みをもたらしているのではないのです。
けれど、骨折による分離になってしまうと、場合によって手術が必要になることもあります。

そうならないように、できる事が沢山あります。大切なので繰り返しますね。
 
 
日頃の疲れを長引かせないこと

痛みを抱えたまま、がまんしないこと
 
治療時期が早ければ治りも早い
 
指を伸ばしても甲は出ない、と理解して根気よく修正すること
 
 
 
 
 
 
 
 
です。

バレエジュニアの現状からみた三角骨による痛みの代表例を紹介してきましたが、これで全てではありません。一人ひとりのカラダはちがっているので、その個性による使い方が原因の場合も少なくありません。

治療が必要な場合、関連して気になることがある場合、ご連絡ください。
 
Posted at 17:58
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