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鍼灸スペースあんじゅ
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骨で踊る それは姿勢 続き II

大切なのは、バレエ的にカラダを支える姿勢を育てること、の続きです。

 

バレエジュニアも、中学生になってくると必ず言い出すのが「もっと脚を高くあげたいんです」なんですよね。確かに高くあがればとてもキレイに見えます。けれど、そういうジュニアにかぎってある部分が足りていないんです。

 

脚を上げるパの一つとして、ディヴェロペをみてみましょう。

 

ディヴェロッペではパッセから脚をキープして、ドゥヴァン、スゴン、デリエールに伸ばしていきますよね。

 

この伸ばしていく時に脚の力だけでやろうとすると膝の位置は逆に落ちてしまいそうになる。だから余計力でキープしようとして脚がプルプルしてしまったりします。これをどうにかならないんですか。。。と質問するジュニアが沢山いるのです。

 

人間のカラダをみると下半身は、骨盤を介している大腿部とその下の下腿部、更に足部があります。腰から下の筋肉は大人ほどではなくてもしっかりと重さがあります。カラダ全体の割合でみると脚の割合はおおよそ35,6%程。40kgの体重だとしても、片脚だけで7kgくらいになります。
そうなんです。お米5kgの袋前後、よれよりも重いのよと言われると、脚だけで持ち上げるのは無理そうだと「ハッ」と気づくのですが、脚を高くあげたいと思うジュニアのほとんどが太ももを中心に脚だけであげようとしているのです。

 

太ももの筋肉は骨盤から始まるため、この筋肉が緊張すると骨盤のプレースメントが崩れてしまいます。その過程を表してみると

 

パッセを太ももで上げる

上げている脚側の骨盤のプレースメントが後傾する

骨盤の反対側を介して軸足にテンションがかかる

軸足の膝が曲がる訳にはいかないからぐっと膝を押して立つ

骨盤のプレースメントが更に傾き、上げている太ももの筋肉を更に緊張する

パッセから脚を高く伸ばしたいの膝が伸びない

結果、膝をおして伸ばすため脚が低くなってしまう

 

みんなが注目するのが、脚が低くなってしまう最後の部分なのですが、こうやって解剖学的に過程を書き出してみると、一体どこでボタンを掛け違えたのかが見えてきませんか?

 

プレパラシオンでしっかり姿勢が整っている中で脚が上がっていき、ドゥヴァン、スゴン、デリエールの高さに保たれている、これが大切なんです。一連のムーブメントを筋肉の力だけでやるのと、姿勢が保たれた中でやるのとでは、どう違うのか?

 

こちらの動画をご紹介しましょう。(21分くらい)
ワガノワバレエアカデミー選抜試験の様子をとらえたドキュメンタリーです。

 

ドキュメンタリーで取り上げられている少女は、一年間様子を見ましょうということで、入学を許可されたようです。研究のため、4コマのショットを切りとってみましたが、少女はどちからというと力で動ことしているようです。先生も注意しています。「バレエはスポーツではないのよ」と。

 

そのことは、下のディヴェロペの左右を比べてみてみるとよく分かります。(29分あたり) 左の生徒と右の手前にいる生徒に大きな違いが出ています。

 

ターンアウト改善、バレエ治療院あんじゅ
左の生徒は大腿部に筋が出ているのが見えますね。右の生徒にはそういう筋はみられません。

 

よく見ると2人の骨盤の位置にも違いがあります。左の生徒のように、脚の筋肉の力であげてしまうと、骨盤と脊柱の関係性が途切れてしまい、脚は一定以上上がらなくなります。

 

右の生徒は、足部から大腿部、骨盤、体幹部としっかりアプロンが効いたなかで脚が上がっているので、骨盤から脊柱にかけて自然にカーブしている。これが、スポーツではないバレエの力学です。そして、その力学を支えるのは姿勢なのです。

 

クラスレッスンの前半部分を振り返ると、マルシェやジャンプが見られますが、腰に手を当てておこなっています。そうすることで、グラグラしがちな体幹をしっかり支えて動く訓練になる。これが姿勢教育の一つです。

 

海外のバレエ学校ではこのような姿勢教育がレッスンの中に取り入れられ、カラダを育てながらバレエのレッスンが進みます。脚をあげる角度も初めのうちは、高く上げないように、ドゥヴァンのカンブレも深く前に行かないようになっています。カラダが育っていないうちから脚だけ上げさせると筋肉だけで上げるクセがつき、それはひいては背が伸びない原因にもなりかねないからです。

 

 

 

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