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「股関節が硬い」「股関節が開かない」
なかでも、多くの方が感じる股関節の硬さに一つの傾向があることに気づきました。
膝を折りたたんでカラダに近づけてくる姿勢をするときに感じるのではないでしょうか?
だとしたら、見直した方がいいポイントがあります。
膝を折りたたむ時に力を入れない
膝を近づけてくるときに自分の股関節の前に持ってくる
Sさんのケースは、股関節の可動域が原因ではありませんでした。
どちらかというと股関節は外めについている可動域があるタイプ。
このタイプの方は、膝を胸に近づける時に注意が必要です。
というのも、腰幅より膝を併せた幅の方が狭いのが普通です。
なので、膝を折りたたむ時に、より内側に寄せるようになりやすい。
そうすると、股関節の自分の位置から外れてしまうので、股関節でしっかり折りたためません。
結果、股関節がつまってしまうのです。
これは何も可動域があるタイプだけではありません。
腰幅より両ひざを併せた幅の方が広いということは、骨格的にはないからです。
つけ根の内側にある筋肉のスジにぶつかるから
股関節の内側には内転筋群という脚を内側に運ぶ働きのある筋肉の強いスジが走っています。
ここにぶちあってしまうからです。
膝と膝をぴったり寄せて膝を胸に近づけると特にそれを感じるケースがあります。
このようなタイプの方にオススメな方法
膝と膝の間を少し開ける
膝を胸に近づける時に外の腰骨の方に近づけるようにしてみる
このわずかな角度、方向の違いで股関節のつまりがなくなるケースがあります。
ぜひやってみてください。
Sさんの場合もこのパターンでした。
自分の股関節の可動域をチェックしたあと、このような感じに仕上がって、自分でもびっくり。
股関節だけではありませんよ。
内肩、巻き肩が気になる方は肩の関節の可動域をチェックしてみることがおススメです。
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【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、「バレエ鍼灸」と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、施術・ターンアウト改善、開脚改善などを展開。
著書:『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
フロアバレエクラス:新宿にて月1回開催中
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▶ Instagram:ballet.ange
本記事は、長年バレエジュニアのターンアウト改善を診てきた筆者が、今一番ホットな大人でバレエ・ダンスを踊る方向けに書いています。カラダを固めずにターンアウトするコツ、筋肉を伸びやすくするコツの他、膝が伸びない、ターンアウトしにくい、脚があがらないなど踊りにくさの原因とその解決法を紹介します。