小学校2年生のジュニアのお母様からご相談がありました。
肩がコキコキになるので、リハビリに通っているけれどコキコキ言うもは変わらないし、リハビリのメニューをやっていると、肩甲骨の左右差がひどくなったんです。。。
なるほど。
子供の肩関節はとても柔らかくできています。
もともと腕の骨が完成するのは時間がかかるのです。
手の骨で15歳~20歳くらい。腕の骨(上腕骨頭)や肩甲骨、鎖骨の軟骨が安定する(軟骨有合)に20歳~25歳くらいまでかかるのです。
出典:人体解剖学ハンドブック H.Frick/H.Leonhardt/D.Starck 著

カラダには個性があるので、年齢の割に筋肉が発達しやすいタイプがいます。一般的に成長期では、骨の方が先に成長して、筋肉の成長が追いついていくのですが、その逆もあるのです。
Nちゃんの肩はアンオーからアラセゴンにして、更にアンバーに下ろしてくるときに「コキッ」と音がしていました。そして肩甲骨は音がする方が下に下がっている。
ここであんじゅが大切にしているのは、リハビリ的にどういうメニューをやらせるのが肩の悩みの解決につながるか?と言うことではありません。
先におこなっていることはこれです。
・一人ひとりのカラダの個性がどうなっているかを見極める
・今の状態に何が必要かを考える
ところから始めることです。
Nちゃんの場合は、体格的には4年生位に見えますが、実際は今度3年生になる小学2年生。
なので、肩周りの作りやまだ柔らかいままなのです。
その骨格に床に腕をついて肩甲骨を寄せるリハビリをさせることで、腕と肩甲骨を支えにはアンバランスが生まれていました。だから、リハビリメニューを続けても音が鳴り続けたんです。
肩回りが柔らかくで上半身の重さを腕で支えきれないジュニアに、床に手をついておこなうリハビリの前にはやることがある、があんじゅの方針です。
最終的に行ったのは
・先に手首と肘の関節を合わせる練習
・その後にバレエのポールドブラを肩と肘と手首の位置を合わせてゆっくり練習すること
・更に床に手をついて肩甲骨を寄せるメニュー
カラダに合わせて順番を替えました。
するとコキコキ言っていた音が減りました。そしてリハビリが出したエクササイズを行った後も肩甲骨の差がなくなりました。
痛みや違和感があって、リハビリや治療をしているけれども状況が変わらない場合、必要なのは、踊るカラダの仕組みから、やりにくさの要因が何なのかを見つけることが大切です。
状況が変わらないと感じている方は、いちどご相談くださいね。
※今回はジュニアについてお話ししましたが、これは大人バレエの方でも全く同じことがありました。
次回は、変形性関節症だから、まぁ付き合って踊ってくださいと言われてしまった。40代の方のケースをご紹介したいと思います。

【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、「バレエ鍼灸」と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、施術・ターンアウト改善、開脚改善などを展開。
骨格の見立てとフロアバーを通して、“カラダの内側センサー”とカラダのイメージの書き換えをサポートしています。
著書:『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
フロアバレエクラス:新宿にて月1回開催中
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▶ Instagram:ballet.ange
本記事では、コンクール成績アップ、留学を希望するジュニアのターンアウト改善を指導してきた筆者が、ターンアウトしにくい原因とその解決法を紹介します。
