足が痛い、、、
レッスン後、リハーサル途中、教え中にも、つま先を伸ばそうとするとなんか変、プリエをするとズキンとくる、痛くてポワントで立てない、、、という時ありますね。
バレエの3大障害、足首、膝、股関節。中でも、足首、足部の障害を見ていきます。
症状で診ると
・捻挫
・腱や滑液胞の炎症
・神経圧迫
・骨変性
などがあり、ケースによって治癒に時間がかかることもあります。
例えば、大腿四頭筋に大表される筋肉はタンパク質の成分が多く、血流も多いため比較的治りが早いのですが、足部に多い靭帯や腱はコラーゲン線維が多く、治癒に時間がかかることも少なくありません。
では
場所で診てみましょう
足首周囲
①前距腓靭帯(捻挫)
②伸筋支帯 (捻挫)
③長趾伸筋炎 (腱鞘炎)
④アキレス腱炎 (腱鞘炎)
⑤アキレス腱周囲炎
(長腓骨筋腱炎・後脛骨筋腱炎・長母趾屈筋炎)(腱鞘炎)
⑥三角骨炎(三角骨分離)(骨折・骨変性)
足部
⑦有痛性外脛骨、(腱鞘炎の一種)
⑧モートン症候群、(神経圧迫)
⑨ショパール関節炎、(関節炎炎)
⑩足首の滑液胞炎、(滑液胞の炎症)
指=趾
⑪外反母趾、(骨変性)
⑫内反小趾、(骨変性)
スネの前から外側にある筋肉で7つ、スネの後から内側にかけてある筋肉で6つ、足部には13の筋肉があり、とても複雑かつ精緻な造りをしています。
・指へ行く腱が走っている甲側はコラーゲン線維が多い
・足底側は、脂肪組織もあり甲側と比べると筋肉成分が多い
そして、足部には、指の骨(第1〜第5趾)、足部の骨(中足骨・楔状骨など足根骨・踵骨、距骨)と細かい骨があり、たくさんの腱が付着しています。
プリエやジャンプ、ポーズでカラダを支える一番の土台である足部。
そのため、着地時の衝撃や捻り、リノに引っかかる、他のダンサーのカラダの一部との衝突など、思わぬ負担がかかることが少なくなく、足部のケガが少なくないのです。
甲側を走っている腱やくるぶし周りの靭帯などコラーゲン線維が多い組織は、マッサージの刺激では簡単には柔かくなりにくい。
セルフケアとして、指を含め、足部の関節を緩めること、そして踊った直後は衝撃を受けた熱をとりのぞくために、冷水をかけるなどアイシングをすることが大切です。
筋肉成分の多い足底は、ボールなどをゴロゴロさせて柔らかくほぐしておくのはオススメです。。けれど、ボールの固さには気をつけましょう。
日本では、未だ、ぎゅうぎゅうするマッサージや強い指圧が少なくありませんが、筋肉や筋膜が柔らかいダンサーのカラダにはtoo muchな刺激。
逆に足底の筋肉が疲弊していまいます。これは海外の理学療法の先生方は10年も前から提唱していますよ。
そして、痛みが長引く時、触ってヒリヒリする炎症が出ている箇所には適切な治療が必要です。
超音波なども効果が出ていますが、消炎鎮痛剤やロキソニンテープだけでは対処しきれないのが足部のケガ。
バレエ鍼灸のお灸が炎症は、靭帯、腱の炎症だけでなく、三角骨による痛み、滑液胞にできた炎症にも高い効果をもたらします。
>>>電話:090-9362-0080
運動学的に構造的に、足部には大きな負担がかかりやすいため、ケガも多いのですが、実はそれだけが原因ではないことが、バレエ鍼灸10年の臨床で分かっています。
それについては、新たにコラムで紹介します。
【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、バレエ鍼灸と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、またフロアバレエクラスの講師として、施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。
○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催
○インスタグラム ballet.ange