踊り続けたい!をサポートする治療院|フロアバレエ指導歴9年の院長がケガや痛み苦手を解消していきます|東京・代々木・バレエ治療院あんじゅ
バレエ治療院あんじゅ
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バレエ留学について考える (1)

この冬、ロシアとカナダに留学しているバレエジュニアが戻ってきます。

彼女たちから、送られてくる留学生活を読んでいると、自分で考えて行動するようになっていく様子が見てとれて、とっても頼もしい。

実は、この自分で考えて行動する、こと、案外難しく、やれていない生徒もいるのです。

毎日のスケジュールは、バレエのレッスンだけでありません。ピラティスやジムナスティックなどのトレーニングやジャズやキャラクターダンスもあったりします。

レッスンも一コマだけでなく、二コマ、三コマある時も。

それが、朝早くから始まります。

しかも、レッスン間の休憩時間がびっくりするほど短かったりする。

その間に次のクラスに移動する、昼食をとるなども含まれていたりします。

もちろん、寮に入れば、食事の準備はしなくてもいいけれど、洗濯など、身の回りのことは自分でやらなくてはいけない。

そういう生活をしていくと、今、何が必要で何を一番にしなくてはいけないのか?を考えて行動していかないと、時間に流されて結局、一学期なんとなく流れていく、ということになる。

このような行動が将来、バレエ、ダンスで仕事をしていくためにはどうしても必要になっていきます。

言われたことをやっているだけでは、踊りたいと思っていても、ポジションがなかったりする。

自立心を育てるというてんで、留学することは大いに役に立つのです。

パーソナルセッションターンアウトアップで、伝えていることもこれに近いこともです。

教えているエクササイズは、基本があって、ある意味型を覚えればできるようになります。

けれど、できるようになるのは、形だけということが少なくありません。

エクササイズの効果が現れるのに大切なポイントとは

エクササイズを続けているとこんなような変化が現れてくることがあります。それがエクササイズの効果がカラダの現れてきている証し(あんじゅでは指標と言っています)です。

・自分で自分のカラダを俯瞰するようになる
・前日のエクササイズと同じことをやっているのに何かが違うと感じるようになる
・エクササイズのやり方を見直してみようとする
・カラダのポジションなどをその都度なおすようになる

自分で学んで修正しながら習得していった先にカラダをコントロールするすべ(術)が身につく訳です。

そして、それを続けることができる人がプロへの道につながっていきます。

もちろん日本でもプロになれている人の多くは、同様の自立心がしっかり備わっています。

バレリーナ、ダンサーになりたいからこそ、『小学生低学年でも毎日ストレッチやエクササイズを欠かさずやっていましたね』あっさりそういうダンサーがほとんどです。

では、ずっとつま先のエクササイズを続けていたら、ダンサーになれるのか?と言ったら、そうではありません。

どういう風にすれば、一番きれいに伸びるのか?力が抜けてできるのか?を考えてます続けたからこそ、結果が出る訳です。

単になんとなく続けているのと、考えながら修正しながら続けることの差、違い。そこが、自分で考える力、なんですね。

日本にいると、通常のレッスンがいつも続き、発表会やコンクールのスケジュールに合わせて、レッスンとリハーサルが入っていく、という流れがほとんど。

試験がある訳でも、面接があるわけでもないので、一定の期間ごとに自分のテクニックやカラダの状態を評価されることはとても少ないです。

最近は、一部のスクールで、アセスメントなどを行っているところも増えてはきています(例えば小石川のKバレエスクールやグレード試験があるRADやチェケッティーメソッドを取り入れているスクールなどはあります)が、全体的にまだまだ少ない。

そのため、多くの生徒がレッスンも先生に言われたことを守る、直す、言ってしまうと他力本願的な行動が多くなったりするのです。

これは、日本という国柄もありますが、職人を育てるための学校であるという位置付けになっている海外と比べるわけにはいかない、とも言えます。

けれど、バレリーナになりたい、更に、海外のバレエ学校に留学生活して、海外のバレエ団に入りたいと夢を持っているとしたら、言われたことをやっているだけでは、足りないどころが全然追いつかない、のです。

子供の頃は、ぼんやりこうしたい、ああしたい、と夢を描くものですが、夢は実践、実行があってこそ叶うもの。

その意味で、留学という経験をもってみるのはいい刺激になる、と考えています。

昔は、コンクールの上位入賞者への特典だった留学も、国や学校を選んでいく制度もできています。

例え短期であっても、留学先では一人。そういう生活を送ってみることで自分にできるかどうか、合うか合わないか、も見えてくるから。

留学したからと言って=バレリーナになれる、そういう訳ではないのだから、小学生や中学生の内に留学するのは如何なものか、という意見もあります。それは確かにそうなのです。

けれど、異文化を体験して、その中で生活をすることは、ジュニアを大いに成長させてくれる刺激にもなります。

短期留学から帰ってきて、俄然、絶対に頑張る、と最後には、チェコのバレエ団でダンサーになった人もいます。(現在もカンパニー在住)

ジュニアの自立心を育てるという点で、留学はいい刺激。要は使いようなのです。

そして、留学には他にも「ある利点」があります。

それにつていは、次回書きます。

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