『面白いです。動かない、動くとは思ってなかったのに、あこ?これ動くんだってわかりました。いや思ってたのとは全然違う。
膝がこんなに伸びるとは思いませんでした。』 Yさん
左右開脚をした時、自分が思っているほど膝がどうしても伸びにくい、膝裏が突っ張ってしまって痛くなってくるといらしたYさんの感想です。
Yさんの関節はどちらかと言うと自分が思っているより可動域があるタイプでした。
開かないから、自分の股関節には可動域がないんだと思っているけれど実際に調べてみると違っていた、彼女もその一人でした。
もしかしたら開かないのは、股関節の可動域の問題じゃない
かもしれない。
それは動画サイトを見てもわからないことだと思います。
何年も開脚の練習をしているのにうまくいかないと言う方にオススメなのが、一度自分の股関節の動きを調べてみることです。
Yさんの場合、膝裏が固まっているのではなく、お腹の力が足りない状態でした。
つまり原因は脚、ではなくそれより上、体幹だったのです。
お腹の力=体幹がある、と一般的に言われますが、じゃあ腹筋をすればいいのか、ともならないのが本当のことで、ここが難しいところ。
ポイントは、こちら
腰を立てる時に腹筋のどの部分を意識するか?
です。
前の腹筋だけを意識すると反り腰になる人、タックインになる人は、後ろ側も意識してみる、これをトライしてみてください。
腹筋は、前だけでなく後ろもあるからなんです。
開脚で腰が立つとわかったら、次は腰を立てたまま足を動かすエクササイズに移ります。そして6番から1番に開いて貰いました。
更に、次のステップに移ります。
立っていても骨盤を安定させておくためのエクササイズを加えて、その後同じように6番から1番に開いてもらいました。
そうすると自分でいつもポジションにつく1番よりも全然楽に立てる状態に仕上がりました。
何年も開脚の練習をしているのに、何かが違うと感じている方、足を開いたポジションで、どうしても力が抜けないと思っている方、一度ご自分の関節の可動域をチェックしてみませんか?
そこからもっと動きやすい体に変化する糸口が見えてきますよ。
【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、「バレエ鍼灸」と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、施術・ターンアウト改善、開脚改善などを展開。
著書:『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
フロアバレエクラス:新宿にて月1回開催中
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▶ Instagram:ballet.ange
本記事は、長年バレエジュニアのターンアウト改善を診てきた筆者が、今一番ホットな大人でバレエ・ダンスを踊る方向けに書いています。カラダを固めずにターンアウトするコツ、筋肉を伸びやすくするコツの他、膝が伸びない、ターンアウトしにくい、脚があがらないなど踊りにくさの原因とその解決法を紹介します。