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後ろ手持ち完成にはこれが大切!②骨盤を斜めにさせないために大切な骨がある

先月、後ろ手持ちについてコラムを挙げました。

今回はその続き。
土台の前後開脚で骨盤がずれてしまう場合はどうすればいいか?についてです。

まずこれまで診てきた症例から何が原因かを紹介しますね。

前後開脚(縦開脚)って横開脚よりやりやすいの?

前後開脚は、左右開脚よりもやりやすいと言う人もいます。
一方で、左右開脚はできているけれど、前後開脚では骨盤がずれてしまう人もいます。

骨盤がずれてしまうのは、バレエで言うと、アラベスクならぬアラベゴンと似ています。
これは、新体操やチアダンスでも変わりません。

前後開脚は脚が前後に伸びているように見えれば完成のように感じます。けれど、骨盤が斜めやほぼ縦てになっていると前後開脚(縦開脚)はできてます、とは言えないのです。

前後開脚あるあるとはー前後に脚を伸ばせてもこんな状態になってきてませんか?

①膝が伸びてない 最初は伸ばせてても曲がってくる
②前や後ろの脚のつけ根が詰まってくる、突っ張ってくる
③肩があがってくる
④力を抜くと腰が後ろに回ってしまう

前後に伸ばした脚と床の間に隙間がある状態で、脚を伸ばせるタイプもいますが、やがて付け根がつっぱってくるので、脚が崩れてきます。

では、つけ根が詰まらない、膝も突っ張らない前後開脚ってどんな状態なのでしょうか?

骨盤はやや斜めにはなりますが、骨盤とつながっている背骨がまっすぐ上に伸びていて、骨盤を後ろに引く力がそれほど強くないので、脚を伸ばしていても力が入らない

だから、台乗せや椅子乗せで脚を前後に伸ばせるのです。

前後開脚でカギとなる骨とは?

この骨盤とつながっている背骨が、よく知られている仙骨で、骨盤とのつながり(関節)を仙腸関節と言います。

前後開脚では、この仙腸関節を固めるのではなく解放して、背骨ごと上に引き上げておくことがポイントになります。

仙骨という存在は知っている、場所も解っている、けれどなかなかうまくコントロールできない。

それは、仙骨が骨盤に挟まれているから分かりづらいからです。

仙腸関節の特徴とは

仙骨と骨盤がつくる仙腸関節の特徴は、可動域が大きくない

こと。

これは、ボールのような骨(大腿骨頭)が骨盤の関節の穴にはいる股関節と違って、関節の面が平らだから。

この関節面が平らな仙腸関節をスムーズに動かすにはコツがあります。

背骨全体を引き上げるような状態にカラダを維持しておくこと

です。

この言い方ではピンとこない人はこちらの方が分かりやすいでしょう。

上に伸びる、背筋を伸ばす、下を見ないで目線をあげる

これらの言葉は、背骨を引き上げておくためにとても大切な姿勢に関係しています。

逆に背中が丸くなる、腰が後に引かれる姿勢だと、背骨が骨盤に押しつけらるようになる。

結果、この仙腸関節の動きは悪くなるのです。

骨盤が斜めや縦になっている前後開脚(縦開脚)は完成していない、という背景には、この骨盤と背骨のつながりがあるのです。

一見できてるような状態でも、背中を反らせるとその動きで骨盤がズレます。

すると、手で脚を持てなかったり、手を伸ばした瞬間に体勢が崩れます。

つまり前回紹介した、後ろ手持ちがうまくいかない場合にオススメの2つのエクササイズで改善が見られないケースは、土台の前後開脚に難点がある、ということになるのです。

まず、今回は、骨盤(腰)がなぜ回ってきてしまうのかについて紹介しました。

そして、次に後ろ手持ち完成の土台である前後開脚を改善するために必要なことをアップしますね。

>>>後ろ手持ち関節へのエクササイズ2つご紹介