腰が痛い、と来院したMちゃん。
この様な姿勢でした。最初の立ち姿については写真を撮っていないので、カルテに残した絵を元に描いてみたのがこちらです。
腰が痛い原因は、脚だけで5番に入れようとしてきたため、体幹に歪みが出てしまったからでした。
この様な状態で、レッスンを続けたとしても、腰が痛いのは変わらず、逆に脊柱に歪みを残して成長してしまいかねない。初診の時は、バレエ整体で施術しましたが、2回目以降は、トレーニングメニュー「ターンアウトアップ」で姿勢修正をおこなっています。
姿勢修正で1番最初にチェックするのが、開脚、
左右開脚を診ると以下のことが分かります。
◆頭部のズレ
◆肩のズレ
◆骨盤のズレ
◆足部のズレ
が分かるからです。
そして
3,4歳の頃からバレエを続けているジュニアが多いのですが、どこかに痛みが出ている時はほとんどのケースで開脚に不具合が出ています。
肩に左右差が出ているタイプは、骨盤にも左右があるので脚を開いて座った状態でも、左右にズレが出ます。そのため骨盤をきちんと立てて座れません。特に長座になると腰が落ちてしまう…(何年も踊っているのにですよ。。。。)
そして、前屈していくと、腰椎の部分が盛り上がってしまいました。この状態になってしまうと、股関節にはブロックがかかっているので、もも裏がつっぱってしまいます。
最初は、エクササイズをおこなったり、頭や肩の位置を修正したりして、左右開脚を直していきます。脊柱に負担がかからずスッと伸びて前に倒れられるようになると、骨盤がしっかり立ってきます。
その後に立ってもらった姿がこちらです。
肩のラインや殿部のラインが左右、ほぼ同じラインになってきました。この状態だと、本人も「立ちやすい」「踏ん張らなくてもいい」と実感できます。
本来は、この状態からレッスンをしてほしいのですね。そうすれば、バレエに必要なテクニックが身についてきて、踊りやすくなっていくのです。
だからこそ、レッスンを始める前のアップが大切、と言うことなのです。
しかも、気温や環境によって、カラダは毎日同じ状態でいる訳ではありません。だからこそ、整えておいてからレッスンを始める必要があるのです。
バレエは、特に左右均等にカラダを使うことが必要なダンスだからこそ、左右均等に使える状態にしておくことがケガにならないコツになるのです。
バレエ治療院あんじゅでは開脚を単なるストレッチではなく、踊るカラダの状態をチェックするバロメーターであり、カラダ作りの土台であると考えています。
その解剖学的見方と土台となるエクササイズの基本を紹介している本がこちらです。
緊急事態宣言発令で、県外からなかなか来れない、と言う方は、まずこちらを見てくださいね。