バレエを習っているジュニアで中学受験をする割合は少なくありません。
6年生前から準備をするので、当然机に向かう時間が増えます。その時に気をつけておいて欲しいこと。
それは、机に向かう姿勢、です。
何を今更、と思うかもしれませんが、机に向かうと途端に前かがみになって姿勢が崩れる、これ本当によく起きることなんです。
別に勉強している間の姿勢くらい、と思うかもしれませんが、こういう姿勢で家でいるということは、下手をすると学校や塾でも同じような姿勢でいる可能性が高いと考えられるのです。
来院するジュニアの中に、受験期間レッスン量が減らして、中学に入ってから通常レッスンに戻ってみたら、カラダが変わってしまって脚が全然上がらなくなった、踊れなくなった、というケースがみられるのです。
小5,6から中学一年生は、カラダが劇的に変わる時期と重なるからです。一年前は子供こどもした体型だったのに、しばらくぶりに診ると女性らしい丸みが出てきているケースも多々あります。
Tちゃんのケースも同じでした。受験勉強が増えて机に向かう時間が増えていた結果、一年前はできていたカエルや開脚、スプリッツがきつくなってしまった、、、のだそうです。
カエルストレッチを診てみると、、、右と左の差が極端に大きくなってしまい、足部がちゃんとつかない状態になっています。本人も先生も脚が開かないせいだからと脚を直そうとしたのだそうですが、この状態では脚だけ診ていても直らないとがあります。
脚以外で、カエルや開脚を阻んでいるのは、大抵の場合、上半身。写真から、肩と頭の位置がズレていることが見えますね。原因はこれなんです。
勉強はどうしても利き腕の方に負担がかかります。机に向かって前のめりになると、左側に寄ってしまう態勢にもなってきます。
これをずっと続けていると、当然、普段の姿勢に歪みが出ないはずはないですよね。
利き腕、利き足には知らずに力が入りやすい
彼女には、上半身のトレーニングといして、背筋と前屈をメインにトレーニングを行いました。
利き腕や利き足の右側は知らずしらず力が入りやすいので、背筋、前屈のトレーニングを繰り返し、開脚、カエルのストレッチを行う。
ふらつきやすいカラダの部位を私が補正しながらトレーニングとストレッチを繰り返していくと、最後には、ここまでカエルストレッちの修正ができました。
彼女には、トレーニングで行った背筋と前屈を宿題として続けてもらっています。
もちろん、勉強する時の姿勢を意識することも伝えました。これをどれだけやれているか?実は、姿勢が安定している方が成績も上がりやすいのですが、なかなか自分の姿勢をコントロールすることは難しい面もあります。
でも、『姿勢が崩れて踊れなくなるのと、多少窮屈かもしれないけれど、姿勢を直して踊りやすくなるのとどちらがいい?』と聞いてみると『踊りやすい方がいい』と返ってきました。
受験期間中、レッスンを減らしたことでカラダが硬くなってしまった、という例は結構あります。合格後スッキリ踊りたいなら、自分の姿勢を見直すこと、それには、開脚やカエルストレッチがいい指標となってくれます。
左右差が少ないカラダは、力を入れずに脚が開きやすいカラダでもあります。バレエに欠かせないターンアウト、アンドゥオールも同じこと。受験期間を乗り切る対策として筋トレなどを入れた開脚ストレッチをオススメします。