バレエ整体を始めたのは2014年でした。
当時のメニューの土台は、資格を取ったフロアバレエのマニュピレーション。
クラス指導の際に、姿勢やエクササイズを修正するテクニックを取り入れていました。
ロシア人のプロのダンサーさんや海外で踊る日本人ダンサーさん、バレエ・ダンスの先生たちにはとっても好評で、わざわざツアー中に連絡をもらったこともあります。
その整体が今、進化しているんです。
それもより幅広い方のカラダを整える方向に進化してるんですね。
その土台になったのが呼吸法。
2020年から取り入れてた呼吸法は、解剖学的な視点から呼吸の土台である肺と胸郭、呼吸筋にフォーカスしてました。
それが変わったのが、去年2022年の夏の終わりです。
一冊の本がきっかけ。
アマンダ・リプリー著 The Unthinkable 日本語名はクリックしてからご覧になれます。
この中で紹介されていた「アメリカの警察官が習得する呼吸法」がヒントになっています。
緊張感満載の現場で職務を遂行するために身に着ける呼吸法は、これまで習ってきた呼吸法とは全く違ったのです。
呼吸法については、合唱や歌曲を歌うための呼吸法をずっとやってきました。他プロのアナウンサーさんのスピーチのための呼吸法も習いに行きました。
あと、太極拳を少し習ったときに丹田の呼吸法をやりました。
がそのどれとも違うのです。
この呼吸法は吸うのと吐くあいだに「間」を入れる、というものです。
この間を入れるという呼吸法が、呼吸のリズムを整えてくれるんですね。
その呼吸法を「動きやダンス」でも取り入れやすいようにアレンジしたのが今「2 by 2ブレス」と呼んでいる呼吸法です。
この呼吸法に変えてから、バレエ整体の進化がすごすぎて本当にびっくりしています。
わたしカラダが硬いんです…その気持ち
です。
今バレエ、ダンスを習っている大半は、20歳以上の大人。それも40歳以上が多くを占めています。
年齢を重ねるとどうしても動きづらくなるのは、関節や筋肉に変化がおこるからですが、固まりやすい関節や筋肉に負荷をかけて伸ばす、ほぐすと逆に「もみかえし」のような反応がでやすい。
一番伸ばしたい、緩めたい脚のハムストリングスは、膝を伸ばすのにとても大切で、この筋肉がうまく使えないから膝が曲がる。
普通、リンバリングやストレッチオンザバ―をするときにどうしても膝を曲げて足を持ちます。
膝が曲がったままの姿勢から脚を高くあげて伸ばそうとするとほぼ伸びません。
フロアバレエクラスでは、床に座って寝てこのリンバリングを行いますが、皆さん苦労します。
寝てても脚をすんなり伸ばすのって難しいのです。
だからほとんどの方は、「私はカラダが硬いんだ」と思うのですが、この写真ではどうでしょうか?
バレエを始めて一年目の方です。
膝伸びないんです…がこの伸びです。
呼吸法をベースにPNFストレッチやダイナミックストレッチの手法を取り入れたり、以前のようにマニュピレーションを入れたり、一人ひとりのカラダに合わせた施術でこんな風に仕上がっていきます。
「まるで羽根がはえたように軽くなる~」
これが今のあんじゅのバレエ整体です。
筋肉や関節の柔軟性を変えていっているのですが、一番変えているものは
私のカラダは硬いんだ…の思い込み。
私のカラダももっと伸びていくんだ、と自身で体感するとカラダは更に変わっていきます。
あなたの硬い…
も、もしかしたら思い込みかもしれませんよ。
【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、バレエ鍼灸と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、またフロアバレエクラスの講師として、施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。
○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催
○インスタグラム ballet.ange