股関節の可動域はあるのにそれが活かされていない、このような例をたくさん診ています。
多くの方が、自分は開いていないと言います。
なので、股関節の可動域をチェックするのですが、意外と関節の可動域はあるという例が少なくありません。
これはどう言うことなのでしょうか?
股関節は大腿骨の骨頭がはまっているところ。
関節の受け側である関節窩の構造に股関節の可動域、特に外旋は左右されます。
股関節の外旋度は、膝と股関節を折りたたんだ状態で調べるのですが、生まれ年が令和に近いほど外旋度には問題が少ない傾向があります。
生活様式が和式から洋式に変化することで骨格にも変化が現れ、それが関節の可動域にも変化をもたらしているのです。
【解説】上の画像は2013年に愛知県に出張に行った時の様子です。膝を伸ばした状態と折り畳んだ状態で可動域をチェックしている様子がみていただけます。
つまり脚・太ももを外に回す角度に問題はない状態の人が増えてきているということです。
けれどあんじゅで多く診られるのは、こちらです。
脚を伸ばした状態で股関節から外旋させ更に脚を90度以上あげる、となった時に脚に力がはいって膝が曲がってしまう
というパターンです。
床に寝て脚を伸ばして股関節から外旋させて自分の頭に近づける、これは立っておこなえばグランバットマンになります。
フロアバレエでも床に寝たスタイルで同じことをおこないますが、この時に、股関節で脚を外旋させながらあげられず膝が曲がってしまうのです。
似たことは長座でも起きます。
ターンアウトアップや開脚改善、大人だとバレエ整体でカエルストレッチも修正します。
参考コラム >>>大人でもカエルストレッチ改善します
姿勢を補正すると多くの人はカエルストレッチで足がしっかり回せるようになります。
で次に、仰向けで起きてきて長座してもらうと、途端に膝が曲がってしまう。
そして膝を伸ばそうとすると腰が後ろに引けてしまい、股関節から脚を外旋しようとすると膝が曲がってしまうので、膝にぐっと力を入れてしまう。
※この状態が続くと膝周りが固まって膝が伸びないカラダになってしまいやすいから注意が必要です。
長座で脚を伸ばした状態で股関節から脚を外旋させようとすると膝が曲がる
股関節外旋の可動域は、膝を曲げた状態でチェックします。
けれど特にバレエは膝を曲げた状態だけでなく、膝を伸ばした状態でもターンアウトが必要です。
ここで脚が回らない、が起きてしまう訳です。
今紹介した実例が、股関節の可動域とターンアウトの違いです。
つまり、股関節の可動域=ターンアウトにならないとは、このようなことなのです。
フロアバレエでは長座して脚をのばしたんまま股関節から回して一番にする、というエクササイズがありますが、関節可動域はあってもこのエクサが苦手という人は少なくありません。
もちろん関節の可動域があるということはターンアウトしやすい条件を揃えていることになりますが、ことバレエで必要とされるターンアウトは股関節だけで成り立つものではない、ということなのです。
では、関節の可動域はあるのにそれが活かされない要因はどこにあるのでしょうか?
ここが気になりますよね。
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