『今治療しているところは左足なのに、このところプリエすると右側もちゃんと踏めないんです』
『一ヶ月くらいなんとかしのいできたけれど、背中のハリが邪魔してカンブレで反れないんです』
こういうことはありませんか?
何故なんですか?とよく質問されます。
そうですよね。
だって
『いつもと変わったことをした訳ではないのに…』『ストレッチしたりマッサージしたり、いつもと同じようにしてるのに…』
皆さんそう思ってやってきます
最初に今までの経過を伺いながら、さまざまな点をチェックをします。
痛みがあるところでは、まずその痛みの原因を調べます。
打撲痛なのか?
筋膜性の痛みなのか?
神経性の痛みなのか?
内臓からくるものなのか?
炎症が起きている場合は、炎症の度合いを調べます。
痛みもあるものなのか?
熱感がある炎症なのか?
圧をかけた時に感じるものなのか?
他にもいろんな方向から診てセラピーを始めるのですが、『季節性の要因』も考慮にいれます。
普段はあまり気づかないけれど、私たち人間は住んでいる環境からの影響を受けて生きています。
ジメジメ肌にまとわりつく湿気、梅雨なのに小寒い、など、湿性の大気はカラダにも影響があります。
以前怪我をしたところ、
肉離れの痕があるふくらはぎ、アキレス腱のつっぱり、ハムストリングの奥の方など、
湿気はカラダの奥の方にたまっていって、
昔の古傷を攻撃したりします。また、深層筋にコリをつくったりするのです。
―むち打ちを経験したことのあると、梅雨時期がツライ―と聞きますが、これも原因は同じ【湿邪】
日本だと5月末から7月末くらい間での梅雨や9月の長雨の時、
ヨーロッパだと雨の多い4月や12月には同じような症状が出てくることがあります。
紹介した症例ケースを振ってみましょう
◎右側もプリエしにくい |
右側にも、以前、ふくらはぎ(腓腹筋腱)を痛めた病歴があり、左側と同じように鍼+お灸で治療をおこないました。この時のポイントがツボ療 法。季節的な要因を考慮してツボを選び、カラダの内側から調えていくことで、筋肉は驚くほど柔らかくなります。加えて、徒手整体で腰から下の筋肉をほぐし ていくと、柔らかくプリエが出来るように戻っていきました。 |
◎背中がつっぱってカンブレできない |
カンブレをする時に一番痛みがでるのは、肩甲骨のやや下の位置。ピンとはった突っ張りがここから首までつづいていました。鍼でや や深めにあるコリを取りのぞき、首肩のコリに抜群の効果がある脊柱灸で更にほぐしていきます。状態を診るとやはり【湿邪】の影響がでているため、湿気対策 のツボを選び、カラダを調えていきました。最後に、動かす鍼・整体鍼で腰から上をほぐすと、しっかりトルソからカンブレで反れるようになりました。 |
過去の肉離れ、アキレス腱痛、膝痛、坐骨神経痛の治療は
>>>電話:090-9362-0080
【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、バレエ鍼灸と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、またフロアバレエクラスの講師として、施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。
○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催
○インスタグラム ballet.ange