踊り続けたい!をサポートする治療院|フロアバレエ指導歴9年の院長がケガや痛み苦手を解消していきます|東京・代々木・バレエ治療院あんじゅ
バレエ治療院あんじゅ
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内股が痛い…半腱半膜様筋の筋断裂は時間がかかかりやすい理由

今はクーラーで冷気で冷えてしまいやすい季節ですが、秋から冬にかけて気温が下がる時期は、バレエ公演が盛んな時期とも重なります。

リハーサルが増えるのは当然なのですが、そうするとカラダへの負担も増していきます。

舞台でのグランの時に違和感を感じていたのが、年を明けて痛みに変わっていったというSさん。内側ハムストリングスとも言われる、半腱半膜様筋の断裂と診断されて来院されました。

断裂と言ってもいろんな段階があり、彼女の場合は、深い断裂ではありませんでした。

けれど、組織が回復するまで稽古を稽古を休んでいた影響で、脚をあげていこうとすると、強いつっぱりがでていました。

そのため、自分でもフルでストレッチができなくなっている状態にもなっていました。

半腱半膜様筋の肉離れ、バレエ治療院あんじゅ

断裂した腱の停止部である膝関節の内側には、かすかに炎症が残っていました。

稽古を休んでも炎症がとりきれない、ことは多々あります。

休んでも炎症が収まらない背景にあるものは?

筋肉の性質(コラーゲン繊維)
関節の場所(よく曲げられる関節)

この2つが合わさっている箇所は膝周り、内側と外側のハムストリングスです。

ケガ直後でなくても、日常生活のあらゆる場面で曲げ伸ばしが多い膝関節は、炎症がおさまりにくい関節でもあるんです。

そのため、気づかずに踊り続けると、炎症が広がっていく危険性もあります。

停止部より上の半腱半膜様筋の中ほどには凹みがあり、筋線維に負荷がかかった跡がありました。

このような部分は、まず周辺組織から治療していく必要があります。

特に大腿部後面、ハムストリングは、筋線維によりコラーゲン組織の比率が高く血流が少ないため治癒に時間のかかることもあります。

特に古傷の場合は、組織の修復が不完全で固まってしまっているケースもあります。

治癒にどのくらい時間がかかるかは、挫傷後の日数や断裂の深さ、範囲にもよるため、診てからでないと、判断が難しいんのです。

余談ですが、時々、未だ一度も診てもいない方から、どの程度で治りますか?と質問されることがあるのですが、一般的に挫傷した箇所とその深さや組織、他、その方の年齢や場合によって体質、体温なども関係があるため、一概には言えません。

又、挫傷後のどのくらいで治療に来たか、にもよります。大凡三週間から一ヶ月とされる治癒期間ですが、その間レッスンやリハーサルを続けていれば、負担がかかっている分、治るのも長くなります。

今回治療した彼女の場合は、年齢的に若かったこと、ダンサーの典型である筋質が柔らかったこと、があり4回の治療で次のステージの準備に向かえる状態になりましたが、これはあくまで参考として考えてください。

ダンサーSさんも、ケガをする前後からカラダのバランスの崩れに悩んでいたようで、ディベロペで上げていく軸が外にずれていました。

治療の初めは、炎症を抑え、周辺の筋肉の硬さを緩めることが先決ですが、治っていく段階で、整体手技を入れた治療へと変えていくことができます。

整体では、バランスの崩れから伸びにくくなっていたスゴン、ドゥヴァンのラインを調整することができます。

ハムストリングスは、血流が少ない部位でもあるので、つっぱりを感じた時には、冷やしすぎると少ない血流を更に減らしてしまいます。

アイシングには注意して、温めることと交代でケアするのがコツです。

そして、血流が少ないということ=治癒に時間がかかる、ことを意味します。ほっておかないて適切な治療を早めに受けることが大切です。

半腱半腱様筋の治療には

バレエ・ダンスのケガの治療、バレエ鍼灸、バレエ治療院あんじゅ

【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)

バレエ治療院あんじゅ院長/日本バレエワークアウト協会理事/芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員

鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師

バレエ鍼灸を2008年にスタート、踊る治療家として施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。

○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催 
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