バレエジュニアのお母さまから問い合わせをいただきました。
『整形外科にかかり、右のみ痛み止めの注射をしました。
親指を動かす腱が炎症をおこし腫れており まげのばしの時の腱のスライドがうまくいっていない状況とのこと。
タイミングをみて腱が動きやすくなるよう周辺の骨を削るという選択肢も提示されています。』と相談をいただきました。
痛みは足首とふくらはぎにあり、ポワントをはきはじめた頃から、少しあったそうです。
特に痛みが強くなった最近は、レッスンもお休みをしているし、整形での治療で痛み止めの注射もしたのに痛みがとれない状況で来院されました。
前回のアキレス腱と似ていますが、Yさんの痛みの原因は別のところでした。
ふくらはぎ
でした。
かかとにも炎症が出ていましたが、アキレス腱の炎症はそれほど大きなものではなく、施灸は一度で痛みはなくなっていました。
ただ、ふくらはぎの奥には、まだとりきれない硬い部分がありました。
そして、膝の内側、大腿骨の内側にはカチンコチンになっている。
そこで、ふくらはぎの内側には鍼灸治療、温熱療法、徒手療法を加え、最後に立つラインを確認してもらいました。
Yさんも、かかと体重で歩いており、膝をなるべく曲げないように、とでも言うかのように脚をつっぱらせて歩くのです。
これでは、ふくらはぎは常に外にひっぱられるので、痛みがへらないわけです。
整形外科は、腱の炎症がとれないなら、腱が付いている骨を削る、と言う方法を提示していましたが、腱の断裂や骨片を取り除く必要があるなど、必要でない限り、骨を削る手段は最終の最期だと考えます。
ジュニアのカラダは成長しており、筋肉や骨が発達していくことでカラダに対応性が生まれることが多々あるのです。
参考症例集
骨はカラダを支える大事な支柱。
特別な状況以外では、未だ可能性のある治療法を考えるのが大切と考えます。
一度メスを入れたカラダの組織は二度と同じにはならないからです。
バレエジュニアの足首や膝の痛みで、お悩みの方はご相談ください。
>>>電話:090-9362-0080
【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、バレエ鍼灸と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、またフロアバレエクラスの講師として、施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。
○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催
○インスタグラム ballet.ange