Sさんのお母さまから連絡をいただきました。
ご報告が遅くなってしまいましたが、都立総合芸術高校の推薦入試に合格することができました!
(中略)かなり倍率も高かったのですが、身体表現のテストは楽しくできたようで、よい結果につながりました。
今後とも、先生にいろいろとご指導していただきたいと思っております。また次回からもよろしくお願いいたします。
このところの総合芸術高校は、年によって演劇コースの合格数が多いなど変化があるようです。
新国立劇場の研修所と同様、狭き門になっていますが、大切なことは変わりません。すごいテクニックがあることではなく、基本がしっかりしていること、これがポイント。
ではその基本とは何か?
その一つは姿勢です。
膝を押して立っていたり、足首が立っていない状態でプレパレーションに入っても、少し動いただけで、審査員である先生方にはバレバレです。
又、当然のように今は一定以上の身長が求められます。どんなに32回転をドゥーブルで回ろうが、高くジャンプしようが、コンクールで常勝していようが、150cm台の身長では合格できなくなっています。
遺伝的に身長が伸びない、という要因もありますが、ご両親ともある程度の身長があって自身が同じようにならない、その要因の一つが、脚の筋肉だけで踊るくせをつけてしまい、それを改善できないからです。
力が抜けているダンサーの筋肉はプルゥンとしていてしなやかです。それは、しっかりバレエの力学に則ってレッスンをしてきたからこそ。
中高生の成長期とは言え、ふくらはぎが硬くてコリコリ、太もももパンパンがいつも変わらないは、この力学が働いていないから力を使わざるえない証拠。だから身長も伸びなくなってしまうのです。
13歳〜15歳までの伸びが今ひとつ、と感じているバレエジュニアは、今一度、立ち方、姿勢、カラダのコントロールを見直してみてほしい。
若い今だからこそ、修正も可能なんです。その土台は、自分で気づく、ということ。自分のカラダがどう動いているのかを外から客観視できるくらいの視点を持つこと、これが大切です。
彼女も一生懸命頑張りました。まだまだ、夢への道は続きますが、しっかりカラダを作っていってくれる、と思います。そのためにあんじゅもサポートしていきます‼︎
投稿者プロフィール
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市川淑宥子(ようこ)バレエ治療院あんじゅ院長
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一般社団法人日本バレエワークアウト協会理事
バレエ解剖学講師/バー・アスティエ講師
2008年にこれまでになかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をバレエ鍼灸と命名、バレエ治療院あんじゅを四ッ谷にオープン。以来、国内外のダンサーの治療に当たる。
2013年NPO法人バー・アスティエ協会の講師資格を取得、2014年以降バレエの解剖学運動学に基づいたトレーニングメニューやフロアバレエクラスをスタート。
2019年『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』を出版し、バレエ・ダンス・表現スポーツに欠かせない開脚エクササイズを紹介している。