腰が重い、アラベスクがあげられない…
調べてみたらヘルニアの画像診断が出ることは少なくありません。
ところが、一般的なリハビリなどの治療を受けてきたけれど、一向に良くならない…とバレエ鍼灸に問い合わせをする方が少なくありません。
Yさんもそのおひとりで、靴を履くのにも腰をかばう状態でした。
ヘルニア特に腰のヘルニアは、L4とL5もしくはL5とS1の間で起きる例が多く、この部位は踊るにはとても重要です。
一方、ヘルニアは画像で診ると退縮する例が60%以上で診られるとヘルニアガイドラインに掲載されています。
587例の保存療法的治療例での自然吸収率は66.6%
腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン(改訂第 3 版)P20
出典
1) Zhong M, et al. Incidence of Spontaneous Resorption of Lumbar Disc Herniation:
A Meta-Analysis. Pain Physician 2017;20(1):E45-E52
つまりヘルニアはずっと続くものばかりではない、ということを整形外科によるガイドラインで紹介されているのです。
ということは、適切な保存療法が大切ということです。
保存療法にはいろいろありますが、踊りを続けるという視点で言うなら、一般的な保存療法だけではどうしても足りないことがほとんどです。
違いは、どこにあるかというと
踊るためのカラダの使い方という視点に立って治療を組み立てるかどうか
にあります。
バレエ治療院あんじゅのバレエ鍼灸、そしてリハビリとしてのバレエ整体は、「踊るカラダの使い方」の視点に立ってすべての施術が成り立っているので、ヘルニアがありますね…と言われた方でも100%踊りに復帰しています。
先ほどのYさんは2年以上腰の痛みやしびれに悩まされて踊り、教えをされてきましたが、初回の施術後、「靴を履いても腰が痛くならない!」と表情も明るく帰られました。
ヘルニアは6割近く吸収されるケースがあるのですから、踊りへの復帰は可能です。
そのためには
・画像を撮って現在の状況を知ること
・怖がる前に、踊りに特化した治療をすること
ポイントです。
これまでのヘルニアについてのコラムはこちら
【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、バレエ鍼灸と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、またフロアバレエクラスの講師として、施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。
○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催
○インスタグラム ballet.ange