開いた脚が伸びにくく、内足になってしまうのが改善してきました
さて、新学期も始まろうという2019年3月。新体操ジュニアの左右開脚が改善しましたよ。
一生懸命ストレッチをがんばっているのに、どうしてもうまくいかない、というのはバレエだけでなく新体操でも同じようです。
この一生懸命というのが、案外難しかったりするんですね。
その理由は
一生懸命やって逆に力をいれる方向に行きかねないから
です。
力を抜いて、固めないで、もっとキープして、は柔軟やレッスンでよく使われる言葉ですが、これはほとんどがカラダの感覚なんです。一人ひとりは開脚しようとがんばっているんですが、このがんばりが逆に力をいれる、固めると言う方向に行きやすい。
何故かというと、その方が簡単にやりやすいからです。
開きたい伸ばしたいとがんばっている=力をいれているジュニアに、力を抜いて、固めないでと言ってもなかなか力が抜けない。
それにも理由があります。
実際には力をいれない、固めない感覚がどういうものかを体感としてつかでいない
からです。
特にジュニアは生きている年数が大人より少ない訳ですからそれこそ経験値も絶対的に少ない。もちろん、力を抜かないでと言われてスッと抜ける子はいいのですが、多くの子は逆に力をいれる。
力をいれないでも伸びるのだと言うことを味わってもらうには、言葉だけでは難しいことがあるのです。それはカラダの感覚だから。感覚というのもは共有することがとても難しいもの。
例えば、自分の家のカレーの味をそれを食べたことのない人に伝えて想像してもらうのって難しいですよね。インド風、タイ風とか辛い、どっちかというと甘い、と言う表現なら想像はできそうですが、実際その味を理解してもらうことはできない。
ー味=味覚だけでなく、五感というものはほとんどがそういうものです。そして、カラダの感覚、深部感覚や体表の感覚も全く同じなんです。
なので、どんなに力を抜いて、固めないでと言っても、上から乗っかられると思った瞬間に逆に力がはいってしまったり、伸ばそうと思っているのにギュッと締めてしまうということがおきるのです。
このような力をいれない固めない感覚の習得についてどうするかと言うと、あんじゅでは実際に触らせてみると言うことをしています。
院長である私が左右開脚やスプリッツをしている際に背中や脚の筋肉、足首や足の趾(ゆび)に触れてもらってどんな感じなのかを味わってもらっています。つまり言葉では説明仕切れない部分を、実際の体験でつかんでもらう、と言うことです。
よくやるのは、同じ方向を向いて一緒に左右開脚をして前に進み(いわゆる前屈して上半身をのばしていく)ながら、私の背中がどんな風なのかを感じてもらうのです。この一緒に開脚をすると、面白いことに、ジュニアが開脚するのを横でサポートしているよりもカラダの感覚をつかみやすいケースが多いのですね。
大抵のジュニアは、脚をしっかり骨盤につなぎ止めておく中殿筋や大腰筋の力が足りないので、その部分を補うダイナミックストレッチをおこないます。
更に、上半身のスクエアがぐにゃぐにゃなタイプには、前や後ろだけでなく、腕や首を含めた体幹の筋力を補うダイナミックストレッチもたくさんおこないます。
それらのエクササイズと一緒に開脚をすることで、感覚をつかめていくと一回の施術でしっかり改善していくこともあります。
特に新体操、フィギュアスケート、シンクロナイズドスイミングをおこなっているジュニアの場合、普段の練習や自宅でも腹筋や背筋をおこなっていることが多いため、バレエジュニアよりも比較的早く結果が出ることが少なくありません。
先に挙げたダイナミックストレッチは、最終的に骨盤を立たせることを目的にもしているので、しっかり骨盤を立てて座れるようになってくるとバックルや180度以上のスプリッツもできるようになっていきます。
多くのジュニアが、膝を押される、上から乗っかられるのが怖くて逆にカラダを固めてしまいやすい状況にあるようです。がんばって続けているのになかなかうまくいかない、うちの子のカラダは硬くてもうダメなのかしらと悩んでいる方は、是非一度ご相談ください。