プロフェッショナルダンサーさんの治療も基本は、バレエ鍼灸、バレエ整体で診ています。
あんじゅのバレエ鍼灸は、炎症をとりのぞき、関節を以前のように動かしやすくするのに適している治療です。
そしてあんじゅのバレエ整体は、動きの調整だけでなく、治療の整体としてもメンテナンスに使える治療です。
バットマンした後に、床にダウンする複雑な振り付けなどにもバレエの解剖学的に分解して動きやすく調整することができます。
次に、前回取り上げたダンサーさんの特性が、筋肉、関節、訓練が、実は、不調やケガなどともかかわってくることを紹介していきますね。
・関節の可動域があるがゆえに起こりやすいケガ
・筋肉の質が柔らかい がゆえに起こしやすいケガ
・訓練が長く専門的だからこそ見落としてしまって起こるケガ
この3つがあります。
一つずつ取り上げます。
プロのダンサーさんは、バレエでもジャズダンスでも関節の可動域が高い傾向にあります。
それは、股関節だけでなく、膝の関節や足首の関節、手首なども柔らかい方が多いです。
柔らかいことは柔軟な動き(ムーブメント)をすることができる一方、関節が動かされやすいという点もあります。
例えば
・膝のお皿が左右に動きやすいタイプー膝痛を起こしやすい
・股関節の柔軟性が高いタイプー臼蓋が浅い傾向があるので、股関節痛を起こしやすい
・足首が柔らかいタイプー深いプリエや柔らかいジャンプの着地がやりやすいけれど、反面足首に乗りやすく、腱を傷めやすい
このような傾向があります。
この関節の柔軟性に筋肉の質も柔らかさがあると、さらに柔軟なムーブメントをやりやすい一方、ジャンプの着地による負荷がコントロールできなかった時、支えきれずに肉離れを起こす人が少なくありません。
肉離れを起こしやすいのは
ふくらはぎ
内転筋や
ハムストリングス
が多いです。
それも柔らかいからこそ肉離れになっているのです。
コンテンポラリーダンサーの場合は、床は人とのコンタクトが多い傾向にあるので、負荷がかかりすぎた時に筋肉が柔らかいタイプは、関節にもケガを負うことがあります。
訓練が長く専門的であるのがダンサーの土台ですが、カラダは常に変化していて去年と同じということはありません。女性の場合はホルモンの影響もあります。
更に、踊っている環境にもカラダは左右されます。
負荷がかかってしまったその時に支えになってくれる長い訓練が逆に「このくらいなら大丈夫」という判断になることがあります。そういうお話をよくお聞きするからです。
これが治療やメンテンナンスの遅れになることがあるのです。
よく診るケースは、このようなものが多いです。
・以前肉離れを起こしていた場所が今回かなり痛くなった
・アキレス腱痛になった後、治療を中途半端にしていて、その後舞台直前に痛みが再発した
治療の途中で、そういえば以前、こういうことがあって、というお話はよくあることなのです。
プロのダンサーさんをこれまで診てきたケースを今回は、3つに分類して取り上げました。
いずれも、適切な治療・メンテナンスをいれることで、舞台、リハーサル、教えの日常に戻っていくことができています。
次回は、足首のケガから復帰したダンサーさんの感想をご紹介します。
>>>プロフェッショナルダンサーの治療 足首のケガから復帰編
そして、今、気になる個所がある方は、お気軽にご相談くださいね。