2021年5月2日日曜日、青山のスタジオ24にて、NYSBWのインストラクター更新研修をおこないました。
バレエワークアウト協会の研修を担当するようになって9年目になります。今年はコロナ対応で、少人数のスタジオ参加者と、オンラインでつなげて参加するバイブリットでおこなわれました。
毎年、ニューヨークスタイルバレエワークアウトのクラスを受けるのですが、今回の研修日程では午後イチのクラスから始まりました。
ニューヨークでワークアウトを教えるケイトさんのオンラインクラス(録画)は、中級レベルの内容でかなりハードでしたが、毎回いろんな発見があり、このクラスを受けることで、研修テーマが見つかることも多いのです。
このワークアウトの特徴は、腹筋や背筋、フロアバーエクササイズを挟んで、プリエやタンジュなどのエクササイズをバレエのレッスンのように組まれているのですが、バーはつかわないのです。全部フロアーで立位でおこないます。
頼れるバーがないことで逆に腕と体幹が一緒になってカラダと脚を支える訓練につながります。なので、最後の振り付けパートの段階では、上半身がしっかりしているのでとても動きやすくなっているのです。
クラスは、60分ノンストップで続くので、踊っている時の呼吸が更に重要。浅い呼吸だと、体幹の動きがぶれてしまう、深い呼吸をどのようにクラスの参加者に意識してもらえるかにつて、徹底的に解剖していきましたよ~
あんじゅの治療院でも整体メニューで「ドローイン」の要素を取り入れていますが、トレーニングメニューでもドローインを取り入れることがあるので、呼吸の見直しはとても有意義でした。
呼吸は、深呼吸、丹田の呼吸、ヨガで言われるところのチャクラを意識した呼吸など、いろんな呼吸法が言われています。反面、なかなか上手くコントロールすることが難しい、ですよね。
と言うのも、呼吸の主役である横隔膜は、場所として内臓の位置にあるので意識しづらいと言う点があります。その横隔膜の動きを知る手がかりが「肋骨」肋骨の動きを意識することで、横隔膜も少しずつ意識できるようになってきます。
そして、深い呼吸に欠かせない「腹横筋」とのつながり。一般的にドローインや、深呼吸でお腹を膨らませて、と言われることが多いのですが、これが逆に「肋骨」を落とす(若しくは、肋骨を広げてしまう)逆の要因になっているとあんじゅではみています。
と言ってお腹を締めてというのは、おへその周りを固めることでもありません。
横隔膜をしっかり意識して、お腹を締めることができる構造が人間には備わっているのですが、これが何故伝わりにくいのか、意識されにくいのかの原因は、「言葉の選択」にあったのだと考えています。
横隔膜をしっかり意識した呼吸ができると、お腹は「膨らむ」のではなく、お腹が「しっかり」してくるのです。これは、腹腔の陰圧によるものなのですが、この陰圧によってお腹が安定することを、「膨らまして」と伝えられていることが多いと感じます。(実際私も膨らませて、クラスでと言われていた経験者です)
言葉の選び方で脳に届くイメージが変わってしまうので、その先のカラダに届く指令も微妙に違ってしまう。腹圧は陰圧だと言う指導者もいるようですが、この陰圧もちょっと物理学的な言葉に近いので、イメージしにくいと感じます。
ではどうするか?
NYSワークアウトではクラスがスタートする前に必ず、骨盤の位置のチェックをおこない、前半のパートの後は、フロアワークがあります。この時に、呼吸の意識を併せて伝える、これが大切なのですね。
そうすると、クラスの中で参加者さんは、更に呼吸を上手く使えるようになっていってラストの振り付けのパートがのびのび踊れるようになります。「踊った」感は、人の気持ちよさややる気アップにもつながりますから、やはり呼吸は大切ですね。
研修の後は、昨年勉強した「チェアバレエエクササイズ」の研修を私が受けました。昨年はなんだかんだでなかなかレッスンを受けることができず…でしたので、とても貴重な時間でした。
これについては、又活動報告してアップしますね。