Mさんから感想をいただきました。
『開脚がここまでできるとは思わなかったです。人間やればできるようになるんだなあ。』
他に運動経験があっても、大人になってからダンスを始めると壁にぶち当たることがでてきます。
それは、多くの方が経験する「脚が開かない」ということ。
元々人のカラダは踊るためにはつくられていないし、カラダの個性があるためある一定の年齢を超えてダンスを始めると柔軟性や可動域にぶち当たることが多いです。
壁にぶち当たった時、無理に力を入れて踏ん張って開こうとすることが多く診られますが、それも限界があるんですね。
これも運動経験やカラダの個性によりますが、10代~30代くらいまでは力技が効いてしまう傾向があります。
これはカラダの総合力というものです。
10代のジュニアも多くの人が力技使っています。そのまま成長して続けた人も、一端やめてから再開した人も、力技使っていた人は、どこかで壁にぶち当たるんです。
壁があるのが分かっていてもそのまま力技をつづけてケガになった方があんじゅにたどり着くと、腰から下がパンパンだったり、外反母趾やアーチがほとんどなくなっていたり、膝の周りがガチガチになっていたりします。
それは筋肉が一生懸命踊りたい気持ちを支えてくれていた証拠。
でも、筋肉が強いタイプにもカラダの変化が訪れるのです。ケガになった段階で、ほとんどの人が開脚に支障が出ていました。
・腰が立たない
・開いた状態で、股関節がつまる
・膝裏が伸びない
・開いていると足首と足指に力がはいる
恐らく何年か前からこういう状態が続いているんですね。来院時に書いてもらうアンケート用紙が物語っています。
結局腰が立っていること、これがどのダンスを踊るにもとても大切だと言うことなんです。
だからこそ、開脚をもう一度見直してみることが大切と言うのです。
実は昨年から、ワガノワメソッドで育ち、ロシアやアメリカ、日本で踊ってきたロシア人教師のクラスに参加しています。
受けている内容は、ワガノワメソッドの初歩の初歩。子供たちが始める内容です。
ダンスを始めて30年、バレエは20年ほどになる今、原点のようなメソッドにたどり着いてレッスンを受けているのは、医療の解剖学、フロアバーの解剖学ではどうしても埋められないピースが出てきていたからです。
そんな時にご紹介いただいて受け始めたクラスでは、足の置く場所、手を置く場所、顔の位置、肩の位置、足首の位置、どの指から動かしていくかなど、市販されている教材(又動画で流れている資料映像)にも載っていない細かいルールがあり、始めて聞くものも沢山ありました。
私のカラダは、ロシアのメソッドには向かないので、レッスンを全てワガノワスタイルにする訳ではないのですが、受けている内容を解剖学的に分析・分解して、トレーニングメニューや治療に役立てています。
そのクラスで徹底的におこなうのが今更ながら
です。それも、脚だけのトレーニングではありません。上半身ももちろんやるのですよ。
それも毎回毎回なんですね。新体操でも同じことが言われますが、「開脚」は土台という訳なんです。
ダンス経験が長かろうが、浅かろうが取り組む開脚。それも、開いた脚の角度よりも腰の位置を注意されます。
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これあんじゅでもずっと同じことを言い続けてきました。
そして開脚に上半身のスクエアの安定が大切だと言うこともずっと言い続けていたこと。骨盤はカラダの真ん中にありますが、言ってしまうとそれは上半身の一部でもあるからです!
ダンスは、骨盤が立つからこそダンスとしてのテクニックを積み上げることができる、と言うことなんです。
なので、ジュニアはもちろん、大人ダンス再開組も大人から始めてダンスを経験する方も開脚を見直しましょう。今のカラダを見つめ直すことで、少しずつ腰は立ってきます。
つまりそれは、脚が開く土台をつくっている、ということ。
感想を寄せてくれたMさんも、トレーニングの度に「まだいけるんですね~」と変わっていくご自分のカラダに驚いています。
踊るカラダを見つめなおしたい方への新しい提案を現在準備中です。その前に、ぜひこちらの本を手にとってみてください。
【院長プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
○毎月一回フロアバレエクラス開催中
カラダが引き上がって脚が軽くなっていきます。一緒に踊ってみましょう~
○トレーニングメニュー【ターンアウトアップ】と【バレエの解剖学】から開脚の本ができました。
『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○踊りやすい、動きやすいカラダについて解剖学の外部講師活動もおこなっています。(活動レポート)