パーソナルトレーニング【ターンアウトアップ】は2014年にスタートしました。バレエ治療院あんじゅは2008年にオープンしたのですが、当初はバレエ・ダンスのケガの治療がメインでした。(2020年3月再編集)
しかし、来院する方の中には、開脚やスプリッツ、カエルストレッチに悩んでいたり、ポワントをつまくはきこなせなかったり、三角骨ができてつま先を伸ばしにくくなっていたりするジュニアがおり、治療の際にアドバイスを求められる、ということが多かったのです。
ちょうど、2013年にフロアバレエ(Barre au sol)バー・アスティエの勉強をして指導者の資格を取ったこともあり、治療院でジュニア対象のトレーニングが始まったのです。
では、バレエジュニアのカラダづくりとしてどんなことをおこなっているのかをみていきましょう。
【Contents】
小学生低学年〜高学年までは、脚が開きにくい、左右差がある、カエルができないなどカラダの悩みを解決したいという内容が大半を占めます。幼稚園から少なくとも小学校に入る前からバレエを続けているのに、いつまでたっても開脚で悩んでいるジュニアがたくさんいるのです。
悩みのポイントはそれぞれ違うのですが、
左右開脚では180度いかない、というのが一番多いですね。
スプリッツでも左右差の悩みはありますが、骨盤が縦になってしまう悩みが多いです。
カエルストレッチでは、やはりお尻がポコンと上がってしまう、がダントツ。
この写真は、トレーニング後柔軟性が改善した例です。早いと一回で修正できるジュニアもいますが、受験準備でお稽古を休んでしまった場合や、成長期で一気に身長が伸びてしまってカラダが変わってしまったケースでは時間がかかることが少なくありません。
高学年以上、中学生になっても柔軟性で悩んでいるジュニアはいます。なんとなく差がある開脚でつづけてきてしまうと、カラダが変わる頃にとても苦労するというケースは多々あります。
12,3歳になると、ホルモンの関係でどんどん大人の体型になってきます。その時期まで、左右差をごまかした柔軟をしていると、普通のレッスンの内容でもやりにくいことがおきてきます。
例えば
プリエが浅い
パッセで左右に違いがある
そして、以前より脚があがらなくなってきた
これはとても多い悩みのようです。
大きなバレエ学校似通っているジュニアの中には、アセスメントでアンドゥオールが足りていないと指摘され、修正したいと来る子もいます。
当初は柔軟性の改善が多かったのですが、2020年現在は、ヴァリエーションや留学希望のサポート、オーディション対策なども行っています。
高校生になると、カラダの個人差が大きく出てきます。高1で既に大人と同じくらいに成長しているタイプもいれば、まだまだ中学生なの?と間違われるくらいか細いタイプもいます。
高校生になると、流石に小学生とは違い、細いタイプでもある程度の体重に成長しています。そ'うするといきなり現実に立ち向かうことになってきます。
例えば、体幹が弱い、引き上げの感覚がつかめない、膝が伸びないなどなど。それまではカラダが軽かったから踊れていたものが、成長すると重心が変わるため一気に踊りにくくなったりするからです。
小学生の頃はコンクールの予選は通っていたのに、高校生だと予選すら通過しないときもあり、どうしていいかわからなくなる、というジュニアもいました。
コンクールでの評価で「つま先が伸びていない」と指摘されて、先生にも色々注意サれるけれど、実際にどう修正していいのかわからないまま、ストレッチで膝を上から押しているケースもあるのです。
驚くことに、いろいろな悩みを抱えているのに、多くのジュニアが発表会だけでなく間近にコンクール出場を控えているのが現状だということ。
2〜30年ほど前は、コンクールといえば日本では東京新聞や埼玉や年始にあるNBAのコンクールがあるくらいで、出場するジュニアも、お教室でトップクラスの子供達だったのですが、2016年の今(記事を書いた当初)、ダンサーを目指している、留学を目的にしているだけでなくコンクールに出る目的も様々になっています。
けれど、基本的なカラダが出来上がっていないまま難しいヴァリエーションを練習することが、カラダには負担になっており、結果ケガだけでなく、開かない、つま先や膝が伸びないだけでなく、脚がどんどん太くなる、お尻が大きくなるなどの悩みにつながるのです。
では、そのようなジュニアの悩みを解消するにはどうすればいいのでしょうか?
その解決方法の軸がこのコラムのタイトルでもある「骨で踊る感覚をつかむ」ということです。バレエのトレーニング後は筋トレなどがメインになってきます。ターンアウトするには、外旋筋群、体幹を強くするには腹筋・背筋などなど、色んな情報が反乱していますが、大切なのはこれ!
トレーニングの効果を最大に活かすには、ターゲットにしている筋肉がしっかり使われるような姿勢が大切、ということです。
どんなに体幹トレーニングの代表・プランクを続けても、肩に力がはいっていたり、踏ん張ってお尻に力が入っていたら、トレーニングの効果は半減するのです!
次回からは、個々の例を紹介していきます。
>>>電話:090-9362-0080
【院長プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
○毎月一回フロアバレエクラス開催中
カラダが引き上がって脚が軽くなっていきます。一緒に踊ってみましょう~
○トレーニングメニュー【ターンアウトアップ】と【バレエの解剖学】から開脚の本ができました。
『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○踊りやすい、動きやすいカラダについて解剖学の外部講師活動もおこなっています。(活動レポート)