中学生のクラスで、試したら、腕のラインを直すだけで、ピルエットアンデダンがクルッと回れるようになったんです。
大人の方も、腕のラインを注意するようになってきたら、スクッとするようになってきてます。
バレエ教師 Yさん Iさん
バレエについての解剖学もいろいろなアプローチが増えてきました。
海外で踊ってきたダンサーさんが、ご自分の経験などを土台にカラダの使い方を解剖しているクラスは以前からありましたが、最近は医療関係者による医学的なアプローチも出てきています。
医療関係者のバレエ、ダンスへの探求は大歓迎です。
治療という点では、ターンアウトするのにはこれとこの筋肉を意識する、とか、甲を出すにはこの筋肉を伸ばす、という部分的なアプローチはありです。
痛みをとることが一番肝心です。
そこにもっとほしいのが、カラダ全体のムーブメントを土台に踊っていくと言う視点です。
私自身、バー・アスティエやバレエのレッスンを受けている時には、筋肉の名前や場所を意識しているかというと実はしていない、のです。
骨や筋肉の場所や働きを意識しているのは、クラス前や自主練でのストレッチ、筋トレの時。
クラス中は、全身をどう引き上げまとめていくか、を先生の言葉を耳にしながら自分のカラダに語りかけていくのが普通で、どこか特定の部位、例えば膝の内側や仙骨にフォーカスしてしまうと、プリエのタイミングを逸したり、脚が逆に出なくなったりする、そういうことの方が多いのです。
では、何故、バレエを教えるのに解剖学が求められているのか?
日本でバレエが始まった時、キチンとしたメソッドを土台にしたスタイルで入ってこなかった、という日本特有の背景があると考えています。
今の日本では、ワガノワを始め、RADやチェケッティメソッドを教える有資格者の先生も沢山いるし、そういう先生が増えてきていますが、まだまだ多くの先生は、ご自分が習ってきた、教えてもらった方法を踏襲してクラスを作っています。
それでも、日本人の適応力と努力の積み重ねは素晴らしく、今では多くの日本人バレエダンサーが海外のカンパニーで踊っている。
又、海外のコンクールでも多くてジュニアが入賞し、留学する、その素地を作ったのは先生達のお力があってこそ。
ただ、近年特に子供の体力低下、不良姿勢、そして、ますます盛んになっているコンクールへの参加希望、更には、子育てを終えた世代の女性が大人になってからバレエを初めて習いポワントをはきたい人が沢山いるという傾向に、現場の先生方はとても苦労されているようです。
先生自身は、幼少からずっと踊ってきたため、できない、分からない生徒が何につまづいているのか、が見えてこないケースもあります。
このような状況に必要なのは、筋肉や骨の名前や場所や働きだけでなく、カラダ全体をバレエのムーブメントから見つめ直す視点なのだと痛感しています。
バレエアナトミーが始まって5年目。これまで受講された先生方は45名になりました。
最近は、ワガノワメソッドを勉強中の先生やカンパニーダンサーで教えをしている先生も受講してくれている解剖学講座バレエアナトミー。
教えをしている中で、もっとこう伝えたいのにという時の土台になるのがカラダの仕組み。
生徒さんは、先生が語る言葉をとても頼りにしています。そんな先生の引き出しを沢山増やすこと、そのために必要な視点は、筋肉や骨だけでは足りません。
感覚や神経的なアプローチも含め、バレエのムーブメントを解剖していくことが大切なんです。
生徒さんが、あ、こうかも、とスッと気づける、そんなクラスにしていきませんか?先生のお教室で沢山の笑顔とやる気がアップする。
バレエアナトミーがサポートします。