成長過程やカラダのゆがみから発生するのが後天的な側弯
先天的なものとの違いは、元々側湾がなかったという点です。
しかし、カラダの使い方が間違っていると、その結果歪みが定着しまい、側湾を作ってしまう、これがオーバーユースによる側湾です。
アラベスクで上げやすい脚の方ばかり練習したり、スプリッツで苦手な方はあまりやらないということが診られます。
上げやすい右軸のアラベスクばかりやっていた結果、気がついたら、側湾になっていて、腰に強いツッパリがいつもあるということが実際に起きるのです。
この件については、別のコラムでもう少し書いて行こうと思います。
また、滑り症やヘルニアから脊柱の並びがずれてしまって結果、一箇所だけ側湾になっているケースもあります。
通常の側湾は横にもS字ができるのですが、このような場合では湾曲しているのは一箇所だけ。このようなケースでも脊柱起立筋の筋バランスを整えることがポイントです。
両方とも、先天的な側湾同様、背中のカーブが治るケースは少ないです。
というのも、カラダの使い方のクセは簡単に治らないからです。
そのため、踊るたびに腰に違和感や痛みを感じる場合は、定期的なメンテナンスをしばらく続け、脊柱起立筋のバランスを整えることがポイントです。
更に、このようなケースでは、脊柱のコントロールを身につけることが重要になります。
これまで診てきた側湾症ですが、先天性のものと一過性のものを除き、使い方で側湾を作らないようにすること、これが大切。
特に成長期にあるバレエジュニアは、高く脚をあげたいと上げることばかりに目が行きがちですが、キチンとした姿勢をつくることで結果脚は上がっていきます。脚を上げることだけを考えて背中に必要のないカーブをつくらない、これも重要です。
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【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、バレエ鍼灸と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、またフロアバレエクラスの講師として、施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。
○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催
○インスタグラム ballet.ange