市川先生
ご連絡が遅くなりました。先日のin 横浜コンクール、入選で終えました。一度DVD を見て戴き、またご指南戴けたらと存じます。
うれしいお知らせを頂いたのは、Sさんのお母様から。
彼女は、足部がよく育ってきていました。
細身のため、まだまだ体幹をキープするのがあと少し足りないのですが、発表会ならよくできましたね~と言われていい内容です。ただ、コンペティションではそうはいかないのが難しいところ。
初めて見る先生方は、これまでの頑張りは知りません。
しかもどの参加者も頑張っている。その中で、しっかりと踊りを見せていかなければ上位には届かないんです。
そのために大切なのは、脚を上げるとか沢山回るとかの部分的テクニックではなく、ジュニアながらしっかりヴァリエーションを踊れる基本の姿勢ができているか、なんです。
上位にいくジュニア達の体幹は本当にブレが少ない。そこの違いは、分かっていても、実際に練習すると、どうしても脚技にとらわれがちなんです。
脚技を安定してキレイに見せるのは、例えばアティテュードターンやバロネばかり練習していてもダメな場合があります。
というのも、それらのステップはポーズではなく、その前後に必ずつなぎのパがあるから。結局、出から、途中から、最後はけるところまで、一度たりとも体幹が落ちていると、パはキレイに見えないのです。
そのための姿勢づくりは、じつは結構地味な作業なので、若いジュニアにとってはあまり面白くないのかもしれない。けれど、結局、基本の姿勢ができていないから、パが決まらないんですよね。
やっているうちにそこに気づいていったジュニアほ、少しずつカラダが変わり成果が上がっていくのです。
特に女性は、年齢によりカラダが変わっていきます。
中学生に上がって以降、成果が出ない、、とあんじゅに来た時には、お尻に余計なお肉がついてしまっていたジュニアもいました。
まえと同じように脚を高く上げようとした結果、太ももとお尻の筋肉が変わってしまい、これを修正するのにとても時間がかかった例もあります。
前のコラムでも言っていますが、脚は上げるのではありません。体幹がしっかりしてスクエアが安定していれば、脚は高く上がっていくのです。
力んで踊り続けた結果脚も太くなり、身長も伸びないケースもあります。
今は、一昔前と違い、女性ダンサーでもせめて160cmは必要と言われる(カンパニーによると165cmのところもあります)時代。
カラダの変化に踊りがついていかなくなっているのであれば尚更見直すべきは基本の姿勢。
それが、しなやかで伸びやかなバレエボディの土台になるのです。
それは=、ケガも少ないカラダでもあります。
あんじゅは、成長による変化で悩んでいるジュニアの姿勢づくりをサポートしています。
投稿者プロフィール
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市川淑宥子(ようこ)バレエ治療院あんじゅ院長
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一般社団法人日本バレエワークアウト協会理事
バレエ解剖学講師/バー・アスティエ講師
2008年にこれまでになかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をバレエ鍼灸と命名、バレエ治療院あんじゅを四ッ谷にオープン。以来、国内外のダンサーの治療に当たる。
2013年NPO法人バー・アスティエ協会の講師資格を取得、2014年以降バレエの解剖学運動学に基づいたトレーニングメニューやフロアバレエクラスをスタート。
2019年『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』を出版し、バレエ・ダンス・表現スポーツに欠かせない開脚エクササイズを紹介している。