今、解剖学のコラムが始まっています。
解剖学コラム
ここでちょっとブレイク、この開脚をみてください。
差があるようでそんなに変わらない、、、と見えるかもしれません。
けれど、着ているパンツの白線を見ると、左はなんだか長くて右は真っ直ぐに近いのが分かります。
開脚では絶対前に倒れなきゃ(前屈)いけない、と思い込んでいる人がいると思いますが、背中丸くて頭落ちて前屈しても、本来の開脚ストレッチの効果は全然出せない、というもったいない例の典型です。
座った状態で頭が落ちる
↓
背中が丸くなる
↓
骨盤が後ろに引ける
↓
骨盤の坐骨が後ろに倒れて(骨盤後傾)
↓
ハムストリングスが余分に(ここ大事です)余計に引き伸ばされる
↓
骨盤後傾のまま前に倒れているので、付け根のところの負荷がかかってつっぱる
開脚してて、ハムストリングス痛めました…という場合、こういうことが起きているのです。
どうしても骨盤が立たない、後ろや前に倒れる、のであれば、右のように何か支えるものを置くのがオススメです。
そういうものがない時は、肘を折らないで、前屈よりも斜め上に伸びる意識で骨盤を立てる、これが大切です。
つまり、カラダを腕で支えてます→上体も開脚に関わっている。
床に座るとどうしても骨盤が後ろに倒れてしまいやすい(それは解剖学 骨盤 坐骨で解説しました)
じゃあ、上体(上半身)のエクササイズだけで、開脚は変わるのか?ですが、このように変わってきます。
特にジュニアの場合は、ほとんどのケースで上半身を改善させれば開脚やターンアウトは改善していきます。
上半身が起きてくる(立ってくる)=体幹のスクゥエアがしっかりすること。
上のスクゥエアが安定するから骨盤もしっかり立つので、骨盤の下にある大腿骨も回りやすくなります。
『これって、外旋してるってことなんですよね?スゴイ、家で(娘)がやっているのと全然違う〜
Aさんのお母様
となるのです。
お家で左のような開脚スタイルだったらもったいない。
早めに伸びやすい方法に修正していきましょう。
では、大人の開脚改善はどうなのか?
について。
今は大人で踊っている人が増えているだけに関心が高い開脚。
これについても改善させるポイントは大いにあるので、解剖学の連載を挟みながら紹介していきますね。
開脚を解剖学的にエクササイズを紹介している本はこちらです。
【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長/日本バレエワークアウト協会理事/芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、バレエ鍼灸と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、またフロアバレエクラスの講師として、施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。
○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催
○インスタグラム ballet.ange