ふわっと柔らかくい太ももやふくらはぎでいたいのに、脚の筋肉がとても硬い高校生が少なくありません。
何故そうなるのか?
それは筋肉で固めて踊るクセがついてしまっているからです。その傾向が強いと、身長が伸びず、ますます筋肉で踊る傾向が強くなり、脚が太く硬くなったり、関節を歪めていたりすることが少なくありません。
もちろん、160cm以下でも、バランスのとれたスタイルであれば良いのですが、160cm以上の子と比べると、どうしても腰から下が発達して来やすくなります。
そうすると、ポワントで立っている脚のラインがかわってきてしまいます。
また、脚に負担をかけて踊り続けるので、肉離れやアキレス腱炎などを起こしやすくなります。
1950年、60年代の写真を見ると、プリエは膝の屈伸運動に似ていると捉えられていた感じもあり、脚が太い人がいましたよね。(それは同年代のイギリスやフランスでも似たような状況だったのですが)それと同じようなことが起きてしまうのです。
クライアントのダンサーSさん曰く『きちんとお稽古していたら、脚は太くならないんだけど、、、』なのですが、カンパニーに入れるレベルに至るには様々な障壁があります。
一番大きいのは、前述した固めて踊るクセです。
5番にいれる、閉めて、もっと開いてとレッスンでの注意は、決してカラダを固めることではないのです。それが証拠に、教えてくれている先生方のカラダはふわっと柔らかいですよね。
つまり、先生方が伝えたいことがうまく伝わっていないために、カラダを固める方向に向いてしまうのです。(この状況を少しでも改善しようと始めたのが、バレエの解剖学講座【バレエアナトミー】です)
5番に入れて両方の脚でギュッと固めることとは違います。
開くことは、外に思いっきり引っ張ることではありません。
けれど
指摘されている膝やつま先など言葉の部分だけに意識がいっていると逆に意識している部分に力がはいってしまう
のです。
脚がガチガチなタイプに多いのが、何年もバレエ、ダンスを続けているのに、体幹が弱い、腕がしっかりボディーを支えていない、と言うことです。
キツイ現実ですが、生理学的解剖学的に診て、この年齢はカラダを固める踊るクセを修正することは、少し難しくなります。
セッションで取り上げる内容は、今更なのですが、基本として腹筋や背筋の見直しです。
加えて、一人ひとりのカラダや踊っているヴァリエーションに合わせて、バー・アスティエのエクササイズを組んだり、もっとシンプルなエクササイズをおこなったりします。
その際も、どこを意識すれば、カラダが支えやすくなるのかを解剖学的に指摘しています。
この年齢になると大切になことは、二つあります。
一つは、言われていることを見たまま動くのではなく、自分のカラダを通し、又、考えながら動かすこと。
そしてもう一つは、試行錯誤を繰り返すチャレンジ精神、自主性です。
年齢が上がってくると生活の幅も広がり、いろんなことがあります。
そういう生活でも、自分のカラダに向き合いコツコツとトライ&エラーをしながら続けていく、つまり自分で考えながら自分を育てることが大切なのです。
そうしていると、レッスン中や、エクササイズの中で、フッと『これかな?』と抜けた感覚が出てくることが増えていきます。
そうなって欲しいために、こちらも、解剖学的にいろいろな角度からアドバイスを行っています。
何人かのジュニアには、バレリーナになりたい、海外のカンパニーに入りたいと言って通ってくる子がいますが、バレリーナになるこはとても厳しい道。
そのような希望を持つジュニアには、海外や国内で踊っている、又は海外のバレエ学校に通っているクライアントがいるので、オーディションや彼女らがたどってきたエピソードを話すことが少なくありません。
現実を聞くことで、自分が何をどうしなくてはいけないかを考えるきっかけにして欲しいと考えているからです。
全てのジュニアがバレリーナを目指すものと考えてセッションを行う訳ではありません。ある意味、バレエを踊るという環境だけみると、いろんな年齢でも踊れる場がある日本はとても恵まれています。
ただ、それも踊れるカラダがあってこそ。
パーソナルセッション・「ターンアウトアップ」では、ケガがなく、歪みのないカラダ作りを手伝っています。
>>>電話:090-9362-0080
【院長プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
○毎月一回フロアバレエクラス開催中
カラダが引き上がって脚が軽くなっていきます。一緒に踊ってみましょう~
○トレーニングメニュー【ターンアウトアップ】と【バレエの解剖学】から開脚の本ができました。
『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○踊りやすい、動きやすいカラダについて解剖学の外部講師活動もおこなっています。(活動レポート)