股関節が硬いから痛くなる訳ではありません。
そして柔軟性の裏に、カラダの個性が隠れているケースも少なくありません。
『子供の頃、カラダは柔らかくてぺたんとなっていました』
『大人から始めたけれど、ストレッチはあんまり苦労はしませんでした』
こう言うタイプの方も少なくありません。
一般的に「カラダは柔らかい方がいい」と考えられていますが、それは程よい柔軟性のことで、180度以上に楽々開けちゃう状態がずっーと続いている、と言う人は、注意が必要かもしれない。
一見、カラダ柔らかくていいね〜ですが、元から柔らかいタイプ、特に股関節が柔らかい人はその陰に臼蓋形成不全が隠れていることがあるからです。
平成生まれだと出産時に言われていることが多いですが、昭和生まれの方の場合聞かされていないケースが少なくありません。
と言うのも、あんじゅに来る方からそう話されるからです。
「股関節が痛いので、調べてもらって初めて股関節が浅いって聞いたんです」
何度も紹介していますが、股関節痛には、筋肉の腱(スジ)や筋線維が痛んでいる場合もあります。
中には股関節唇(大腿骨を保護する膜のようなもの)が引っかかって痛いと言うケースもあります。
これらの痛みは一時的な物がほとんどなので、しっかり炎症を抑えることで股関節が痛くなることはなくなっていきます。
けれど、元から臼蓋形成不全があった場合は、ちょっと違うのです。
おおよそ30代くらいまでは痛くなることがほとんどなかったりするんです。早いかたっで40代、遅くても50代になる頃初めて痛くなるケースが少なくありません。
筋肉の力は案外すごくて、大腿骨の骨頭が抜けないようにしっかり働いてくれてるんですね。
それも筋力が衰えたりや筋量が減ったりするとサポート仕切れなくて痛みとなって現れてくるのです。
サポート力が減って痛みが出ていると、股関節がある鼠径前部だけでなく、骨盤周り全体がスジスジに硬くなって文字通り「歩くのにも痛い」状態になります。
股関節は人のカラダの中で一番大きな関節なだけにそこにかかる負荷も大きい訳です。
臼蓋形成不全による股関節痛は、マッサージだけでは治療が追いつかないケースが多いです。
一番重要なのは
・炎症による痛みをなるべく早く取ること
・負担がかかって硬くなっている腰回りの筋肉を柔らかくすること
・股関節にかかる負担を股関節(骨盤)だけに負わせないようにするためカラダを作り直すこと(=トレーニング)
です。
股関節は、カラダの奥にあるので普段はあまり意識にのぼらない関節です。
「私、股関節は柔らかいのよね〜」と思っている方、もしかしたら「臼蓋形成不全」の可能性があるか、お母さまに確認してみることがオススメです。
もしかしたら?と思うなら、画像診断を受けるのも方法です。
この症状は放っておいてなんとかなるものではありません。
適切な治療とトレーニングをすることで、踊りを続けていくことは可能です。
あんじゅでは、バレエ鍼灸、パーソナルトレーニング療法で踊る人の股関節痛をサポートしています。
臼蓋形成不全ではない股関節の症状(痛い・硬い)についてはこちらを参考にしてください。
でも、まず痛いところをなくしましょう。
踊る人の鍼灸治療ならバレエ鍼灸がオススメです。
【院長プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
○毎月一回フロアバレエクラス開催中
カラダが引き上がって脚が軽くなっていきます。一緒に踊ってみましょう~
○トレーニングメニュー【ターンアウトアップ】と【バレエの解剖学】から開脚の本ができました。
『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○踊りやすい、動きやすいカラダについて解剖学の外部講師活動もおこなっています。(活動レポート)