水が溜まった状態に膝はこちら
お皿の周りがぼてっとした感じが見えると思います。
画像からは実際の膝まわりの質感は伝わりにくいです。
動きで言うと、曲げ伸ばしの動作が一番多いといえる膝の関節がぼてっと腫れているとこんな症状が出てきます。
太もも裏のハムストリングスや前の大腿四頭筋もうまく伸びなくなってくる
水が溜まった状態、水を抜くことで一時的に腫れが収まるように感じるんですが、普通に生活を送っているとやはり膝周りがぼてっとしてくる。
つまり
水を抜いても水が溜まる元を治療しない限り収まらない
のです。
そこをバレエ鍼灸でしっかり治療していくのです。
日常生活でも踊りでも膝が自由に曲げ伸ばしできるには、膝周りの筋肉や筋膜などに炎症がなくなることが欠かせません。
つまり、水を抜いて炎症鎮痛剤を飲むだけでは膝周りの炎症がとれるにはかなりの時間がかかる、だから遠回りになることがあります。
どんなケガでもおおよそ3週間から1ヵ月ほどすれば、カラダの修復機能(免疫反応など)で傷は治っていくのですが、その間もうまく曲げ伸ばしできない状態の膝は常に動かされる訳です。
うまくつかえないのに動かさなくてはいけない、かばって歩く座るなどの負荷がかかるとどうなるか?
普段なら全然固くならない膝周りの筋肉が余計に固まってしまいやすい
つまり、
水が溜まった膝のケースでは炎症をとることと筋肉の柔らかさを取り戻すことの両方が必要
なのです。
ぼてっとしたままの膝で踊り続けると、溜まった水がそのまま固まって「滑液胞炎」になってしまう可能性もあります。その滑液胞炎になると、膝にロックがかかったようになるので膝が伸びきるまでに余計時間がかかってしまいます。
膝が腫れてるけれど、サポーターやレッグウオーマーで何とかしのぐと言うのはオススメできません。
しっかり治療することで、膝の腫れは収まってくるので、踊りにも復帰できます。
膝の炎症がなくなっていく過程をご紹介しましたが、傷が治った後大切なのは、筋力を回復させること。
パフォーマンスに戻るには傷が治っただけでは足りない
膝がうまくつかえない期間は=筋肉に適切な刺激がいってない、と言うことになります。そのためにたった一ヶ月でも太もも筋肉が衰えてしまうケースが多々あります。
膝の痛みをほっておいた期間が長くなるのに比例して筋肉が衰えてしまう場合が多々診られます。
痛みがなくなっただけでは通常の踊りに戻りにくい。
次は、その部分を補うリハビリをご紹介します。
【著者プロフィール】
市川淑宥子(ようこ)
バレエ治療院あんじゅ院長
日本バレエワークアウト協会理事
芸術家のくすり箱プロフェッショナル会員
鍼灸師/フロアバレエ・バー・アスティエ講師/チェアバレエエクササイズ講師
2008年、当時はなかったバレエ・ダンスのための鍼灸治療をスタートさせ、バレエ鍼灸と名付ける。現在も踊りを続ける治療家として、またフロアバレエクラスの講師として、施術・ターンアウト、開脚改善などを展開。
○著書 『骨盤が立てばあなたの開脚は変わる』
○フロアバレエクラスは新宿にて月一回開催
○インスタグラム ballet.ange